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YOSHIDAで体験する、高級時計への旅 ~第219回~

ジラール・ペルゴが生んだ永遠のクラシック
「ロレアート」と「ヴィンテージ 1945」を考察する

2022.12.2
■GIRARD-PERREGAUX(ジラール・ペルゴ) ■ヴィンテージ 1945 グレー ■25835-11-3127-3CC

文:名畑政治 / Text:Masaharu Nabata
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano

※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。

 1975年に初のモデルが発表されたジラール・ペルゴ(GIRARD-PERREGAUX)のフラッグシップモデル。それが「ロレアート」である。スポーティさとエレガンスさを絶妙なさじ加減で融合した、この時計史に残る傑作は、2017年に大きなリニューアルを受け、より幅広いバリエーションと多彩な魅力を持つコレクションへと生まれ変わった。また1995年、自社ミュージアムが所蔵する歴代モデルを復刻するというプロジェクトから誕生した定番モデル「ヴィンテージ 1945」は、そのクラシカルな魅力で特に日本で評価の高いコレクションへと成長した。これらのマスターピースを生み出したスイスの名門ジラール・ペルゴだが、先ごろ、「名古屋 YOSHIDA」の1階にジラール・ペルゴのコーナーが新設された。これにちなんで、今回は「YOSHIDA 東京本店」と「名古屋 YOSHIDA」が自信を持ってお勧めする「ロレアート」と「ヴィンテージ 1945」を紹介しよう。

あらゆるシーンにマッチする
日常使いできるハイエンドウォッチ

 1975年、スイスの名門ウォッチメゾンであるジラール・ペルゴは、その後の時計界に大きな影響を与える、ひとつの新作を発表した。それが「ロレアート」だ。

 この伝説のタイムピースは印象的な八角形のベゼルを持つ滑らかなフォルムのケースと一体となったブレスレットで構成され、ジラール・ペルゴが自社開発した最新のクォーツムーブメントを搭載していた。

 1960年代末から70年代の初頭、スイスではムーブメント研究所が開発したクォーツムーブメントを各社共通で搭載することで機械式からクォーツへの展開を図っていたが、ジラール・ペルゴは高精度なクォーツムーブメントを独自開発する道を選んだ。

 この独自のクォーツとスポーティでありながらエレガントさも兼備する秀逸なデザインを融合させて生まれた「ロレアート」は、タフな機能と高い精度、卓越したスタイリッシュさを備え、ひとつのクラシック(古典・傑作)として語り継がれる存在となった。

 2017年、「ロレアート」は完全なリニューアルを受け新たな時代が始まった。ケース径は45mm、42mm、38mm、34mmという4サイズ展開となり、バリエーションもより一層、豊富に用意された。


■GIRARD-PERREGAUX(ジラール・ペルゴ) ■ロレアート 42mm ■81010-11-131-11A

滑らかなラインで構成された厚さ10.68mmの「ロレアート 42mm」のステンレススチール製ケースは、ブレスレットと一体化し、ビジネスからカジュアルまで、あらゆるコーディネイトにおいて快適に着用ができ、最上級のスタイリッシュさを提供してくれる。

 現在、「ロレアート」には初代モデルを継承するクォーツモデルはもちろん、これもジラール・ペルゴの自社開発による高精度な自動巻きムーブメント搭載のモデル、機能性と利便性を兼ね備えた精密なクロノグラフ、芸術性を極めたスケルトンモデルなど、メカニズムに特徴を持つ数々のモデルがラインナップされている。

 さらに素材においても、気軽に日常使いができるステンレススチールをはじめ、超軽量なハイテク チタンのモデルやエレガントでクラシカルなピンクゴールドのモデル、強靭かつ超軽量なカーボングラスをケースに用いたモデル、綺羅びやかなブリリアントカットダイヤモンドをセッティングしたモデルやジュエリーモデルまで、あらゆる要望に答える幅広いコレクションを展開している。


■GIRARD-PERREGAUX(ジラール・ペルゴ) ■ロレアート 42mm ■81010-11-131-11A

ロレアート 42mm

ジラール・ペルゴが1975年に発表した「ロレアート」の特徴をもっとも色濃く継承するモデル。ダイアルには「クル・ド・パリ」と呼ばれる精緻なパターンが刻み込まれており、針やインデックスを浮き立たせることで確かな視認性を確保してくれる。

■81010-11-131-11A ■42mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット ■自動巻き ■10気圧防水 ■¥2,013,000(税込)


GIRARD-PERREGAUX(ジラール・ペルゴ) 「ロレアート」のケース

ジラール・ペルゴのマニュファクチュール内で設計され、手作業で製造された「ロレアート」のケース。丸みを帯びたボリューム感溢れる八角形のベゼルは、初代から現代まで継承される「ロレアート」の大きな特徴のひとつである。

ダイヤモンドベゼルを装備する
綺羅びやかなレディスモデル

 ケース径34mmの小振りなこのモデルには、「ロレアート」の誕生した時代を思い起こさせる高精度なクォーツムーブメントが搭載されている。

 ケースおよび、一体となったブレスレットは高品質なステンレススチール製。その滑らかなフォルムと、厚さ7.75mmという“薄さ”によって、華奢なご婦人の腕にもピタリとフィットし、快適な装着感を愉しむことができる。

 また、「ロレアート」の大きな特徴のひとつである八角形のベゼルには56個のブリリアントカット ダイヤモンド(合計0.82 ct)が整然とセッティングされ、その眩い輝きで、このタイムピースを身につける人のエレガントさを華やかに彩ってくれるのである。


■GIRARD-PERREGAUX(ジラール・ペルゴ) ■ロレアート 34mm ■80189D11A131-11A

ロレアート 34mm

ケース径34mmという小振りなレディスモデル。「ロレアート」を特徴付ける滑らかなフォルムのケース。そして、このケースと一体となり流麗なラインを形成するステンレススチール製ブレスレットによってスポーティさとエレガントさが絶妙にブレンドされている。

■80189D11A131-11A ■34mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット ■クォーツ ■3気圧防水 ■¥1,749,000(税込)

個性的なダイアルを装備する
日本限定「ヴィンテージ 1945 グレー」

 1994年、ジラール・ペルゴはラ・ショー・ド・フォンの本社最上階に設置された自社ミュージアムが所蔵する貴重なアンティーク・モデルを復刻する、というプロジェクトをスタートさせた。このプロジェクトがきっかけとなり、やがて定番モデルとして人気を獲得したのが、その翌年の1995年に発表された「ヴィンテージ 19454」である。

 1945年にジラール・ペルゴが販売したモデルをベースとして開発された「ヴィンテージ 1945」は、いわゆるレクタンギュラーと呼ばれる長方形のフォルムが特徴。ただし、単に縦に長い四角形というだけでなく、腕に沿って湾曲したボリューム感溢れるスタイルと、ラグの左右に張り出した小さな隆起によって単調さを回避し、1920~30年代に世界を席巻したアールデコの影響を表現する豊かな表情を醸し出すことに成功している。これが「ヴィンテージ 1945」の魅力の源泉となり、時計愛好家の心を捉えたのである。

 その後、「ヴィンテージ 1945」は、ケースサイズを拡大し、日付表示やムーンフェイズ表示などを搭載することで現在のラインナップへと辿り着いた。

 この「ヴィンテージ 1945」を世界中でもっとも愛し、熱烈な支持を続けているのが他ならぬ日本である。そこで日本市場限定として200本のみが販売されることになったモデルが、こちらの「ヴィンテージ 1945 グレー」だ。

 ケースは腕に沿って湾曲した伝統のフォルムを継承。リューズの延長線上に四番車を備える自動巻きムーブメントを採用することで、スモールセコンドは9時位置にセットされ、このモデルならではの個性を発揮する。日付表示は1時と2時の間という独特の位置を選択。この独特の表示機構を持つダイアルには、縦に引き伸ばされたローマ数字のインデックスが採用され、その個性をより一層、アピールするのだ。


■GIRARD-PERREGAUX(ジラール・ペルゴ) ■ヴィンテージ 1945 グレー ■25835-11-3127-3CC

ヴィンテージ 1945 グレー

9時位置のスモールセコンドと1時と2時の間に位置する日付表示窓、そして縦に引き伸ばされたアールデコ調のローマ数字インデックスが渾然一体となって「ヴィンテージ 1945」日本限定モデルならではの個性を醸し出している。

■25835-11-3127-3CC ■33.30×32.46mm ■ステンレススチールケース ■グレーアリゲーターストラップ ■自動巻き ■3気圧防水 ■日本限定200本 ■¥1,848,000(税込)


■GIRARD-PERREGAUX(ジラール・ペルゴ) ■ヴィンテージ 1945 グレー ■25835-11-3127-3CC

ケースの裏側にはサファイアクリスタルがセットされ、これを通して美しく仕上げられたジラール・ペルゴの自社開発・製造による自動巻ムーブメント Cal.GP03300の駆動する様子をつぶさに観察することができる。


■GIRARD-PERREGAUX(ジラール・ペルゴ) ■ヴィンテージ 1945 グレー ■25835-11-3127-3CC

手首の湾曲に合わせ、これにピッタリと寄り添う形に設計された「ヴィンテージ 1945」のケース。リューズにはジラール・ペルゴのイニシアルである「GP」の文字が彫り込まれている。

透明ダイアルとメカが織りなす
詩情豊かな時計の美

 1995年に復刻コレクションのひとつとして誕生して以来、さまざまなモデルを展開してきた「ヴィンテージ 1945」だが、その歴代ラインナップの中でも特に印象深いのが、現行モデルである「ヴィンテージ 1945 XXL ラージデイト&ムーンフェイズ」であろう。

 このモデルの何よりの特徴は、透明なブルーのポリクリスタルを用いたダイアルである。この透明な文字盤によって、本来であればダイアルの下に隠されるはずの日付表示ダイアルや月の満ち欠けを示すムーンフェイズ表示のディスクとその動きまでもが、つぶさに観察できる。これが大きな特徴なのである。


■GIRARD-PERREGAUX(ジラール・ペルゴ) ■ヴィンテージ 1945 XXL ラージデイト&ムーンフェイズ ■25882-11-421-BB4A

ブルーの透明なダイアルからその下に格納されたビッグデイト表示のディスクとムーンフェイズ表示のディスクが透けて見えるのが、「ヴィンテージ 1945 XXL ラージデイト&ムーンフェイズ」の魅力である。

 そして、このブルーの透明ダイアルにあわせて、しっとりとした質感のブルーのアリゲーターストラップがセットされていることも、このモデルの魅力を倍加させている。

 透明なダイアルから見える精緻なメカニズムとブルーのカラーリングが織りなす宇宙を思わせるポエティックな表現。この特別な仕様が、単にメカニズムの面白さだけでなく、人と機械をつなぐ詩情豊かな表現へと昇華していることが、なによりの魅力なのである。


■GIRARD-PERREGAUX(ジラール・ペルゴ) ■ヴィンテージ 1945 XXL ラージデイト&ムーンフェイズ ■25882-11-421-BB4A

ヴィンテージ 1945 XXL ラージデイト&ムーンフェイズ

端正な「ヴィンテージ 1945」の佇まいと透明なブルーのダイアル、そして濃いブルーに彩られたアリゲーターストラップが融合し、アールデコ・スタイルへのオマージュを体現。この調和のとれたスタイリングこそ、このモデルならではの美の形なのである。

■25882-11-421-BB4A ■36.10×35.25mm ■ステンレススチールケース ■ブルーアリゲーターストラップ ■自動巻き ■3気圧防水 ■¥2,673,000(税込)


■GIRARD-PERREGAUX(ジラール・ペルゴ) ■ヴィンテージ 1945 XXL ラージデイト&ムーンフェイズ ■25882-11-421-BB4A

縦型の腕時計と言うとドレッシーさが強調されることが多いが、この「ヴィンテージ 1945 XXL ラージデイト&ムーンフェイズ」では、36.10×35.25mmというケースサイズを採用することで、そこに力強さが加味されているように思う。この力強さと透明ダイアルに由来するエレガントさのバランスが極めて魅力的なのである。




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