2023年のさらなる躍進を予感させる。
ゼニスの注目6モデル
文:竹石祐三 / Text:Yuzo Takeishi
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano
※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。
文:竹石祐三 / Text:Yuzo Takeishi
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2021年の「クロノマスター スポーツ」に続き、2022年もまた、「デファイ スカイライン」をリリースして注目を集めたゼニス(ZENITH)。両モデルとも、アーカイブピースに着想を得ながらも現代的なルックスへと昇華させた傑作だが、こうしたクリエイションを駆使して2023年はどのようなタイムピースを披露してくれるのか。新作モデルへの期待に胸を膨らませつつ、ゼニスの魅力を再確認してほしい。
「デファイ スカイライン」は、2022年の新作として1月に発表されたモデル。ちょうど1年前の2021年に登場した「クロノマスター スポーツ」は、自社ヒストリカルピースの特徴的なエレメントを融合したスポーツクロノグラフとして、今なお高い人気を獲得しているが、「デファイ スカイライン」もまた、発表直後から注目を集めたモデルだ。
ケースとブレスレットに統合感を持たせたデザインは、一見するとラグジュアリースポーツウォッチのトレンドを意識したかのようにも思わせるが、これに先行して発表された「デファイ」ファーストモデルの復刻版と並べてみると、「デファイ スカイライン」はアーカイブモデルにオマージュを捧げながら、モダンなルックスへとアップデートしたモデルであることが分かるだろう。
ファーストモデルを彷彿とさせる十二角形のベゼルを取り入れながら、その一方で八角形のケースはより洗練されたフォルムへとリファイン。ダイアルには星の煌めきを想起させるパターンがパンチングによって施されているが、この意匠もまた、1960年代にゼニスが採用していた“ダブルZ”のロゴをリデザインしたものだという。こうしたヒストリカルピースのエレメントを随所に配置しながらも、ムーブメントにはエル・プリメロ 3620を搭載。ダイアルの9時位置にレイアウトされた1/10秒計のスムーズな針の動きが楽しめるようになっており、そのスポーティーな外観と相まって、手首に軽快な雰囲気を添えてくれる。
2021年のゼニス躍進における原動力となったのが「クロノマスター スポーツ」。エル・プリメロの初代モデル「A386」やその前身となる「A277」など、数々のヒストリカルピースの特徴的ディテールを組み合わせた、ゼニスの新たなる傑作である。「クロノマスター」らしく、ブルー、アンスラサイト、ライトグレーに色分けされたインダイアルデザインは踏襲しつつ、新たにブラックセラミック製ベゼルや艶やかな質感のダイアルを組み合わせ、高級時計らしい佇まいへと昇華させたスポーツクロノグラフだ。
この人気モデルに新しく追加されたのが、ローズゴールドとステンレススチールを組み合わせたツートンカラーのモデル。ベゼルとリューズ、プッシュボタンに加え、ブレスレットのセンターリンクにもローズゴールドを採用し、近年のトレンドであるコンビネーションデザインを具現しつつ、スポーティーな雰囲気が感じられるデザインに仕上がっている。とりわけ注目したいディテールがダイアル。「クロノマスター スポーツ」では艶やかな質感を持つホワイトかブラックのダイアルを組み合わせていたが、このコンビネーションモデルのみ、サンレイ仕上げを施したシルバーダイアルを採用。ケース&ブレスレットのステンレススチールと質感を同じくすることで、より統一感のあるデザインを実現し、他モデルともひと味違う印象を与えている。
ネーミングが示すとおり、あらゆるエクストリームな状況にも耐えられるように設計された2021年発表の「デファイ エクストリーム」。200mの防水性能を備えた46mmのケースを採用するのみならず、エッジを強調したマッシブなプロポーションを持ち、極限に挑む人々をサポートするツールにふさわしいタイムピースとなった。それは、ゼニスが電動オフロードレースシリーズ「エクストリームE」の公式タイムキーパーを務めたことからも実証されたと言えるだろう。
その新バージョンとして2022年にリリースされたのが、ケースやプッシュボタン、リューズに、頑強かつ軽量なレイヤーカーボンファイバーを用いたモデル。デザインは2021年発表のモデルを踏襲しているが、カーボンファイバー特有のパターンによって、より精悍な表情を見せている。さらに、この新しい「デファイ エクストリーム」に個性を与えているのが、オープンワークダイアルの随所に施された鮮やかな配色。これはエクストリームEの「X Prix」に着想を得たカラーで、1/100秒を計測可能なダイアル外周のクロノグラフスケールにはイエロー、3つのインダイアルにはブルー、グリーン、ホワイトをそれぞれ用い、経過時間の判読性にも配慮している。
搭載するのはもちろん、先述のとおり1/100秒計測のクロノグラフ機能を備えた自動巻きムーブメント、エル・プリメロ 9004。そのダイナミックな運針と優れた精度もまた、エクストリームな状況に立ち向かう人々をしっかりとサポートする。
数あるゼニスの2022年モデルのなかで、もうひとつ注目すべきが、ブランドとYOSHIDAとのコラボレーションによって製作される限定モデル、Yoshida Special Editionだ。2022年に発表されたのは「クロノマスター スポーツ」のスペシャルエディション第2弾。前作はホワイトゴールド、またはステンレススチールのケースにブラックダイアルを組み合わせたモノクロームデザインを特徴としていたが、2022年モデルは一転、トレンドカラーでもあるアクアブルーが目を惹く。
ケースはステンレススチールとホワイトゴールドの2種類。ホワイトゴールドケースのモデルは、ブラックセラミックまたはホワイトゴールドのベゼルをラインナップしており、シルバー×ブラックとアクアブルーダイアルとのコントラストが楽しめる。これは、スペシャルモデルにふさわしい仕様やマテリアルを採用しながらも、長く愛用できるベーシックなルックスであることをコンセプトとしたYoshida Special Editionならではのデザインであり、レギュラーモデルとは異なる魅力を放っている。
「クロノマスター スポーツ」の誕生を含め、躍進が目覚ましいゼニスの2023年モデルはもちろんのこと、このYoshida Special Editionもどんな画期的モデルを展開してくれるのか、その期待は大いに高まる。
クロノマスター スポーツ Yoshida Special Edition
ステンレススチール製のケース&ブレスレットにブラックセラミックベゼル、アクアブルーのダイアルを組み合わせた250本の限定モデル。インダイアルもアクアブルーで統一している。
■03.3105.3600/52.M3100 ■41mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット ■自動巻き ■10気圧防水 ■Yoshida Special Edition 限定250本
クロノマスター スポーツ Yoshida Special Edition
ホワイトゴールドケースとブラックセラミックベゼルを組み合わせた限定80本のモデル。ケースとベゼルの上品な質感がエレガントな雰囲気を放つ。
■65.3104.3600/52.C920 ■41mm ■18Kホワイトゴールドケース ■ブラックカーフストラップ ■自動巻き ■10気圧防水 ■Yoshida Special Edition 限定80本 ■¥3,575,000(税込)
クロノマスター スポーツ Yoshida Special Edition
ケース、ベゼルともにホワイトゴールドを採用するのみならず、インデックスにはバゲットカットのダイヤモンドをセットした限定20本の最上級モデル。
■65.3103.3600/53.C920 ■41mm ■18Kホワイトゴールドケース ■ブラックカーフストラップ ■自動巻き ■10気圧防水 ■Yoshida Special Edition 限定20本
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営業時間:10:30~19:30
年中無休(年末年始を除く)
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ロングランの人気連載コラム。グレッシブが擁するベテランから気鋭のライターが、YOSHIDAが取り扱うタイムピースおよびブランドをご紹介します。時計の基本的な情報はもちろん、この連載ならではの様々な切り口で注目ブランドの魅力を解説します。パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ウブロなどの人気ブランドから新進気鋭まで名店YOSHIDAならではの審美眼について特集を展開します。
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