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YOSHIDAで体験する、高級時計への旅 ~第41回~

ロジェ・デュブイ「アストラルスケルトン」の秘密に迫る

2019.7.5
■ROGER DUBUIS(ロジェデュブイ) ■エクスカリバー スパイダー フライングトゥールビヨン スケルトン / エクスカリバー スパイダー ダブル トゥールビヨン ■RDDBEX0801 / RDDBEX0716

文:篠田哲生 / Text:Tetsuo Shinoda
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano

 老舗時計メーカーさえもが認める、ROGER DUBUIS(ロジェ・デュブイ)の卓越した時計製造技術。その象徴のひとつである自社製造ムーブメント「アストラルスケルトン」。時計店YOSHIDA(ヨシダ)のみで展開する別注モデル“YOSHIDAスペシャル”の紹介を交え、その魅力について語る。

独自路線をひた走る自社製造ムーブメント
「アストラルスケルトン」の構造美とは?

 マニュファクチュールであるロジェ・デュブイは、デザイン性を強く意識した自社ムーブメントの開発を進めている。その究極形が「アストラルスケルトン」と命名した星型構造のムーブメントであり、他にはない個性を作っている。


ROGER DUBUIS(ロジェデュブイ) ロジェ・デュブイのマニュファクチュール

ジュネーブ郊外メイランにある、ロジェ・デュブイのマニュファクチュール。

 自社ムーブメントを開発するメリットは多い。優れたベースムーブメントがあればモジュール形式によって様々な機構へと発展できるし、シリコン製パーツなどを取り入れることで機能性を高めることもできる。さらには、針位置まで決定できるためデザインでもこだわりを強めることができるだろう。

 1995年に創業したロジェ・デュブイは、卓越した技術力を武器にして一気にメジャーブランドへと突き進んだ。ロジェ・デュブイの面白いところは、その技術力を前面に押し出した点。技術を可視化することで、時計のデザイン性を格段に高めているのだ。そのひとつが、「アストラルスケルトン」と命名したムーブメントである。

ROGER DUBUIS(ロジェデュブイ) 「アストラルスケルトン」Cal.RD820SQ

Cal.RD820SQは、星型ブリッジなどにブラックDLC処理をして精悍な世界を作る。マイクロローターも星型に加工しており、細部まで世界観を統一している。

 そもそもスケルトンムーブメントというのは、ブリッジや地板を肉抜き加工を施して内部構造を見せる古典技法である。しかしロジェ・デュブイでは、デザインと技術を両立させる形でスケルトンムーブメントを開発してきた。まずは2005年に同社初のスケルトンムーブメントを発表し、2008年には女性用のスケルトンモデルを、そして2009年にはスケルトンムーブメントにダブルフライングトゥールビヨンを組み込むという離れ業を実現させた。

 2015年に完成した「アストラルスケルトン」は、アストラル=星形のスケルトンムーブメントということ。ブリッジが星形になっているだけでなく、その角でアワーマーカーを指し示すことで、均整のとれたデザインを作っている。


ROGER DUBUIS(ロジェデュブイ) 「アストラルスケルトン」Cal.RD820SQの展開図

Cal.RD820SQの展開図。すべてのパーツが見えるため、ムーブメント構造が良く分かる。パーツ点数は167。これだけ極限までそぎ落とした設計だが、パワーリザーブは60時間と実用性も優れる。

「アストラルスケルトン」のインスピレーションは、宇宙にあった。そもそも時間という概念は、太陽の動きから生まれた。つまり時計というのは、宇宙の法則を機械化したモノといえる。となれば、時計の表現方法として星型のスケルトンムーブメントを設計することに違和感はない。しかも機械式ムーブメントの構成要素を極限までそぎ落としつつも、時計としての性能を一切損なうことはない。

 該当するムーブメントには、星型のマイクロローターを持つ二針ムーブメントCal.RD820SQ、トゥールビヨンムーブメントCal.RD505SQ、9時位置パワーリザーブインジケーターを備えたダブルトゥールビヨンムーブメントCal.RD105SQがあるが、どれもが複雑で美しい構造でありながら時計としての機能性も失ってはいない。


ROGER DUBUIS(ロジェデュブイ) ムーブメントCal.RD505SQ

フライングトゥールビヨンを搭載したムーブメントCal.RD505SQ。トゥールビヨンキャリッジにパーツが集約しているため、星型のスケルトンブリッジの美しさがより強調されている。

 さらにはジュネーブの伝統的な時計製造技術を継承していることを証明する「ジュネーブ・シール」も取得しており、前衛的でありながら、正統派の時計でもあるというバランスが面白い。現代のラグジュアリーウォッチは、“美”と“技”を同列に語られるべきである。ロジェ・デュブイは技を駆使して美を探求し、美を求めるために技を磨いている。


ROGER DUBUIS(ロジェデュブイ) ムーブメントCal.RD105SQ

高度なフライングトゥールビヨンを二つも搭載する超複雑機構を、さらにはスケルトン仕上げを施した自社製ムーブメントCal.RD105SQ。部品点数は366個。極限の設計ながら、厚みは7.67mmに抑えている。

ロジェ・デュブイの時計製造技術が
際立つハイエンドモデル4選

【連載】「YOSHIDAで体験する、高級時計への旅」とは?

正規時計代理店YOSHIDA(ヨシダ)と、時計専門サイトGressive(グレッシブ)が、4名の執筆陣とともに送る連載企画。「なぜ、人は腕時計に惹かれるのか?」という普遍的なテーマのもと、名だたる一流ブランドの魅力に触れ、奥深い高級時計の世界へと誘う。

INFORMATION

YOSHIDA 東京本店

東京都渋谷区幡ヶ谷2-13-5
営業時間:10:00~20:00 年中無休(1月1日から1月3日までを除く)



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