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ロジェ・デュブイ2021年新作に迫る！

文：篠田哲生 / Text：Tetsuo Shinoda
編集：戸叶庸之 / Edit：Tsuneyuki Tokano

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　熱心な時計愛好家であれば、創業当時のロジェ・デュブイが、すべての時計が“ごく少量の限定生産”であったことを覚えている人もいるだろう。今回はそんな歴史を思い起こさせる、超稀少な日本限定モデルを2つ紹介しよう。

アバンギャルドさが際立つ「エクスカリバー」

　長らくロジェ・デュブイの旗艦コレクションとして人気を集める「エクスカリバー」。アーサー王の聖剣伝説に由来する力強いケースデザインに、モダンなムーブメントを組み合わせる手法は、まさに同社が掲げる「No Rules, Our Game」のスローガンを体現している。

　ロジェ・デュブイでは1995年の創業から一貫して自社ムーブメントの開発に取り組み、高精度であるだけでなく、美的表現にも力を入れてきた。特に2015年にデビューした星形ブリッジの「アストラルスケルトン」は、スケルトン構造で内部の精密なメカニズムを見せるだけでなく、その審美性と技術力を表現する。特に直線的なブリッジに対して均等に面取り仕上げを施すのはかなり困難であり、ロジェ・デュブイの伝統と革新を両方味わえる時計になっている。

　この「エクスカリバー オートマティック スケルトン ジャパンリミテッド」は、このコレクションでは珍しいメタルブレスレット仕様になっており、ミニッツトラック部分に鮮やかなブルーを使っているのが限定モデルの特徴。全体的にシンプル＆スポーティにまとめているため、アストラルスケルトンの華やかさが引き立って見える。ケース径も42mmと控えめなので、デイリーユースの時計としても活躍してくれるだろう。

　超稀少なロジェ・デュブイを日常使いする。それはとんでもなく贅沢なことだ。

エクスカリバー オートマティック スケルトン ジャパンリミテッド

■RDDBEX0959 ■42mm ■ステンレススチールケース＆ブレスレット(ピクセルカモフラージュのストラップが付属) ■自動巻き ■5気圧防水 ■日本限定28本 ■￥9,680,000(税込)

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構造美を楽しむ「エクスカリバー スパイダー」

　ロジェ・デュブイ流のエレガンスを表現するのが「エクスカリバー」であるなら、「エクスカリバー スパイダー」はより力強い構造美を楽しむモデルといえるだろう。

「エクスカリバー スパイダー」のデビューは2015年。蜘蛛が作り出す繊細で創造的な巣の造形美を表現するためにアストラルスケルトンに加えて、ケースやラグに凹凸のデザインを取り入れて、美しい立体構造に仕上げた。ベゼルにアラビア数字インデックスを加えるなど、全体的にスポーティにまとめているのも特徴だ。

　しかしロジェ・デュブイの真価は、その先にある。6時位置に「POINCON DE GENEVE」と書かれているが、これはジュネーブに伝わる伝統的な時計技法を使っているという公的な証明「ジュネーブ・シール」を取得しているという意味。つまりアバンギャルドに見えつつ、実は伝統を大切に継承している時計でもあるということだ。

　ロジェ・デュブイは強烈な個性に目がいってしまうが、その裏には時計文化への敬意が隠れている。そういった側面も楽しむべきブランドなのだ。

「エクスカリバー スパイダー」にはピレリとのコラボレーションなど華やかなモデルが多いが、この「エクスカリバー スパイダー オートマティック スケルトン ジャパンリミテッド」は、白いトーンで全体をまとめておりシンプルな雰囲気がある。ブラックラバーの上にホワイトラバーテックのインレイを組み合わせたストラップのおかげで、腕元を華やかに演出してくれるだろう。

エクスカリバー スパイダー オートマティック スケルトン ジャパンリミテッド

■RDDBEX0946 ■45mm ■チタニウムケース ■ホワイトラバーテック×ブラックラバーストラップ ■自動巻き ■5気圧防水 ■日本限定28本 ■￥11,000,000(税込)

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