高い機能性と美しいデザインが融合した
パテック フィリップの複雑時計とレディス・モデル
文:名畑政治 / Text:Masaharu Nabata
※掲載商品の情報は変更される場合がありますのでご了承ください。
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時計界のトレンドは直径の大きく厚みのあるモデルから、次第にほどほどのケース径を持つ、比較的薄型のモデルへと移行しつつあるようだ。そんな中、以前から男女を問わずに着用できる小径のコンプリケーション・モデルや、活動的な女性のための高機能なモデルなどを幅広く展開し続けるのがスイス・ジュネーブのパテック フィリップ。そこで今回は東京の名店「YOSHIDA」がお薦めする、パテック フィリップのレディス・モデルと性別や年齢を問わずに着用できるコンプリケーション・モデルを紹介しよう。
近年、1年に1度の調整だけで正しくカレンダーを表示する「年次カレンダー」の人気が高まっているが、このジャンルに先鞭を着けたのが他ならぬパテック フィリップであった。そのパテック フィリップから登場したのが、年齢や性別を問わず、どのような方の腕にも的確にフィットするケース径38mmのラウンド型カラトラバ・スタイルのステンレススチールケースを採用した「年次カレンダー,ムーンフェイズ 4947/1A」である。
美しいポリッシュ仕上げが施されたステンレススチールのケースにマッチするのが、同じくポリッシュ仕上げステンレススチール製の5列リンクのブレスレット。このケースとブレスレットの美しい輝きに最上級のコンビネーションを見せてくれるのは、縦横サテン仕上げが施された、いわゆる絹目調の模様が付いた品格あふれるミッドナイトブルーの文字盤である。
この絹目調文字盤にレイアウトされる表示は2~3時位置に月、6時位置にムーンフェイズ、その下に日付表示窓、9~10時位置に曜日の表示となっており、ロジウム仕上げされたゴールドの植字数字インデックスと共に、確かな視認性を約束してくれる。
年次カレンダー,ムーンフェイズ
文字盤は縦横に筋目を施した「山東(シャンタン)絹仕上げ」と呼ばれる仕上げを採用。濃いミッドナイトブルーの色調が、この模様に美しくマッチする。年次カレンダー機能を持つ「Cal.26‑330 S QA LU」はサファイヤクリスタル・バックから観察可能。
■4947/1A ■38mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット ■自動巻き ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ
それまで男性のものと思われてきたコンプリケーション・ウォッチ。しかしパテック フィリップは2011年にワールドタイムを搭載する「7130モデル」を発表することでレディス・コンプリケーションという新たな分野を開拓したのである。
その流れを汲み、直径36mmの小ぶりな18Kローズゴールド製ケースにモダンな印象のオリーブグリーンの文字盤を配したモデルが、2022年に発表された「ワールドタイム 7130」である。
深い森を思わせる印象的なグリーン文字盤の中央部には、緻密な模様でローズゴールド製のインデックスと針を浮き立たせる手仕上げのギヨシェ装飾を採用。世界の主要都市名が記された外周部の都市表示リングにもグリーンを採用し、ホワイトの都市名の視認性も確保されている。
また、この文字盤に合わせてハンドステッチ入りのカーフスキン製ストラップにもオリーブグリーンを採用。この見事な調和に加え、ベゼルには62個のダイヤモンドによるジェムセッティングを施し、このモデルのゴージャスさとフェミニンさを、より一層、強調しているのである。
ワールドタイム
世界24タイムゾーンの24時間表示と昼夜表示を備えるワールドタイム機能付きの「Cal.240 HU」を搭載。ベゼルに施された62個のダイヤモンド(約0.85カラット)に加え、ピンバックルにも27個(約0.21カラット)のダイヤモンドをセッティング。
■7130 ■36mm ■18Kローズゴールドケース ■カーフスキンストラップ ■自動巻き ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ
現代を生きる活動的な女性のために生まれた「Twenty~4 オートマチック」。この「Twenty~4 オートマチック 7300/1200」は、コレクションで初めてラウンド型ケースを採用したモデルであり、自動巻きムーブメント「Cal.26‑330 S C」を搭載。ベゼルにダイヤモンドをセッティングした18Kローズゴールド製ケースが採用されている。また、ブレスレットにも18Kローズゴールドを採用し、ケースの流麗なラインから流れるようなフォルムを実現し、その一体感を高めている。
文字盤は縦と横2方向のサテン仕上げを施して、山東絹の繊細な風合いを再現したシルバーグレー仕様。ベゼルに配された160個のダイヤモンド(約0.77カラット)は《ダンテール》(レーススタイル)と呼ばれるジェム・セッティング技術が用いられ、絹目調の文字盤と相まって極上のエレガンスを表現している点にも注目していただきたい。
Twenty~4 オートマチック
絹目調のサテン仕上げが施されたシルバーグレー文字盤には、蓄光塗料を施したゴールドの植字数字インデックスを配置。日付表示窓は6時位置に置かれ、左右対称の美しいデザインをサポートしている。ムーブメントを観察できるサファイヤクリスタル・バック仕様。
■7300/1200 ■36mm ■18Kローズゴールドケース&ブレスレット ■自動巻き ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ
1999年に誕生したパテック フィリップのレディス・コレクション「Twenty~4」は、時を超越した女性のエレガンスを体現し、現代に生きる活動的な女性のために開発されたプレステージ溢れるレディス・コレクションである。
その誕生25周年を記念し、クォーツ・ムーブメントを搭載するローズゴールドの《マンシェット》モデルに、美しいパープルの文字盤をくみあわせた印象的なモデルが登場した。
その製造工程は極めて複雑かつ繊細。文字盤プレートに、まず同心円状の波模様をエンボス加工し、その次に半透明のパープル・ラック塗装を何十層も施すことで深い紫の色合いを獲得。その上にさらに無色透明のラック塗装を施すことで、より一層の透明感と奥行き感を実現したという。この深い紫色の文字盤には蓄光塗料を塗布した立体的なローズゴールドのインデックスをセット。6時と12時はアラビア数字、その他のポジションはアールデコ調の《トラペーズ》(台形型)インデックスで、華やかさと同時に確かな視認性を提供する。
18Kローズゴールドのケースは2種の段差を持つ独自性溢れるレクタンギュラー・シェイプ。そのケースの両サイドに合計34個(0.63カラット)のダイヤモンドをセッティングすることで、女性用モデルらしいフェミニンさとゴージャス感を演出しているのも、このモデルの大きな見どころとなっている。
Twenty~4
ケースだけでなくブレスレットにも18Kローズゴールドを採用することで、ケースとブレスレットが一体となって流麗なラインを形成。もちろん、しなやかに手首にフィットする。18Kローズゴールド製の折り畳み式バックルを装備して着脱も簡単だ。
■4910/1201 ■25.1×30mm ■18Kローズゴールドケース&ブレスレット ■クォーツ ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ
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ロングランの人気連載コラム。グレッシブが擁するベテランから気鋭のライターが、YOSHIDAが取り扱うタイムピースおよびブランドをご紹介します。時計の基本的な情報はもちろん、この連載ならではの様々な切り口で注目ブランドの魅力を解説します。パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ウブロなどの人気ブランドから新進気鋭まで名店YOSHIDAならではの審美眼について特集を展開します。
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