パテック フィリップから選ぶ
メンズ&レディスの注目7モデル
文:名畑政治 / Text:Masaharu Nabata
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano
※掲載商品の情報は変更される場合がありますのでご了承ください。
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シンプルなモデルから複雑機構を搭載するグランドコンプリケーションまで、豊富なラインナップを展開するスイス・ジュネーブの老舗メゾン、パテック フィリップ(PATEK PHILIPPE)。今回は、その豊富なラインナップの中から、2022年に創業102年を迎えた東京・渋谷区幡ヶ谷の時計店YOSHIDA(ヨシダ)がお勧めする、パテック フィリップのメンズ&レディスの注目モデル7本を紹介しよう。
パテック フィリップが20世紀の半ばに確立した基本的な暦の表示システムを踏襲するバランス感覚に優れた「永久カレンダー 5320」。このモデルにローズゴールドめっきのオパーリン文字盤を装備し、18Kホワイトゴールド製ケースのバージョンが2022年の新作として登場した。
12時位置にダブル・インラインの曜日と月の表示窓を置き、6時位置には指針表示の日付表示を設置。さらに同じインダイアルで月の満ち欠けを示すムーンフェイズインジケーターを装備するという、左右対称の美しく均衡の取れたカレンダー表示が、なんといってもこのモデルの魅力である。
これらのカレンダー表示に加えて、6時位置のインダイアルの両側には閏年表示(4~5時位置)と昼夜表示(7~8時位置)が置かれている。
また、6時位置のムーンフェイズインジケーターは極めて精密に作動し、実際の月の満ち欠けのズレを修正するのは、なんと122年に1日分のみで良いというから驚きである。
12時位置の大型表示窓に、曜日、日付、月を一直線に並べて表示する革新的なインライン表示を実現したパテック フィリップが誇る最新の永久カレンダー搭載モデル。
この表示システムは、パテック フィリップの技術陣が開発したものであり、そこには3件の新たな特許技術が導入されたという。
それは日付表示に2枚のディスク(ひとつは10の位、もうひとつは1の位)を含む、合計4枚の回転ディスクによって構成され、これら4枚のディスクが文字盤の下のスペースに同一平面上に配置されているのである。
このような特別な技術によって生み出された希少なタイムピースであることの価値をさらに高めるため、ケースは特別なモデルにしか採用されないプラチナ製。これを証明するのが、正面写真だけではわからないがケース側面6時位置のラグとラグの間にセットされた一粒のダイヤモンドである。
ニュアンスに富んだヴィンテージ風の文字盤を装備する「カラトラバ 5226」。この文字盤は、外周に向かって色が濃くなっていくブラック・グラデーションのアントラサイトに、古典的なカメラの外装に用いられたシュリンクレザー(シボ革)を思わせる凹凸仕上げによって、このグラデーションの効果がより一層高められている。その派生モデルとして登場したが、こちらの「年次カレンダー・トラベルタイム 5326」。
メカニズム的には、このモデルにおいて、パテック フィリップが特許を取得した年次カレンダー機構と、第二タイムゾーンの時刻を知らせるトラベルタイム表示機構を初めて統合した画期的なもの。そして、この独創的な機能を実現するため、パテック フィリップ技術陣は、8件もの新規な技術を特許出願したという。この新開発技術によって、このモデルの年次カレンダー機構は、前進・後退、どちらの方向にも日付の調整が可能となり、圧倒的な利便性を獲得したのである。
パテック フィリップのレデイース・コレクションに燦然と輝くのが「ダイヤモンド・リボン」と命名されたジュエリー装飾のモデルである。その名称の由来は、ケースのフチにリボン状にセッティングされたダイヤモンドにあるが、このモデルでは、ケースだけでなく文字盤にも渦巻状にダイヤモンドをセットすることで、より一層の華やかさとラグジュアリー感を獲得することに成功している。
このケースと文字盤にセットされたダイヤモンドは、合計679個のグラデーションサイズのダイヤモンド(約3.99カラット)。そしてラグに48個(約0.17カラット)、リュウズに16個(約0.03カラット)、バックルに27個(約0.21カラット)となっており、時計全体で合計770個(約4.4カラット)のダイヤモンドが散りばめられているのである。
しかも、この華麗なる文字盤の上に、透明感のあるアラビア数字の立体的なインデックスが植字仕上げされている点も実に見事なのである。
カラトラバ
シンプルなカラトラバ・スタイルのケースに驚くほどの緻密さで合計770個ものダイヤモンドがセッティングされた圧巻のレディスモデル。このケース&文字盤に、ブルーの針とインデックス、そしてアリゲーター製ストラップが最高のマッチングを見せる。21K製マイクロローターを搭載する超薄型の自動巻ムーブメント「Cal.240」はサファイヤクリスタル製のケースバックを通して観察できる。
■4978/400 ■36.5mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■自動巻き ■3気圧防水
歴史的にも女性との深い関連性を持つ月とその満ち欠け。これを表示するムーンフェイズインジケーターを搭載するシンプルでエレガントなコンプリケーションが、この「ムーンフェイズ 7121/200」である。
ダイアルは夜空を思わせる透明感溢れるブルー・ソレイユ仕上げ。ここにゴールドにロジウムメッキ仕上げを施したアラビア数字の植字インデックスを配置することで、時刻の読み取りやすさは抜群である。そして、6時位置には月の満ち欠けを示すムーンフェイズインジケーターを設置する。
この美しい文字盤をとりまくベゼルには132個のブリリアントカット・ダイヤモンド(約1.09カラット)をセッティング。この2列のダイヤモンドを交互にセッティングする技術は《ダンテール》(レース・スタイル)と呼ばれる特別なものである。
搭載されるムーブメントは、ブリッジが美しい曲線を描く手巻き仕様のCal.215 PS LU。これはパテック フィリップにおける最小のコンプリケーション専用ムーブメントである。
高級機械式時計の人気も定着し、世界中に多くの愛好家が誕生している。これに呼応してこれまで複雑時計とは無縁だと思われていた女性にも、このタイプの時計に対する需要がじわじわと高まっていることが実感されるようになってきた。このような要望に答えてパテック フィリップが発表したのが古典的でエレガントなラウンド型ケースを採用したツーインダイアルのクロノグラフである。
18Kローズゴールドのケースには、メンズモデルとは一味違った凝ったスタイルのラグを装備。さらに文字盤を取り巻くベゼルには、72個のダイヤモンド(約0.78カラット)がセットされ、このモデルが女性のために特別に作られたモデルであることを無言のうちに物語っている。
また、この写真からは見ることができないが、クロノグラフを操作するプッシュボタンの頭にはギヨシェ装飾が施されている点も見どころのひとつとなっている。
クロノグラフ
シルバー・オパーリン仕上げにゴールドのブレゲ数字インデックスを植字した文字盤には、古典的なクロノグラフに多くみられたパルスメーター(脈拍計)が印字されている。また、ストラップのバックルには27個のダイヤモンド(約0.21カラット)がセットされている。
■7150/250 ■38mm ■18Kローズゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■自動巻き ■3気圧防水
現代を生きる活動する女性のために誕生したレディスコレクションの「Twenty~4®」。レクタグラー型ケースを特徴とする《マンシェット》モデルに加えられたチョコレートブラウン・ソレイユ文字盤を装備する18Kローズゴールド仕様モデル。
この直線の美しさが際立つケースには、34個のピュア・トップウェッセルトン・ダイヤモンド(約0.57カラット)が2列にセッティングされ、永遠のエレガンスを表現。
さらに文字盤に配置されたローズゴールドの植字アラビア数字と《トラペーズ》(台形)のインデックス、そして時・分針には蓄光塗料が塗布されており、夜間や暗闇においても、十分な視認性を確保している。
ケースと一体化したブレスレットは美しくポリッシュ仕上げされた18Kローズゴールド製。手首にしなやかにフィットし、極上の装着感を確保する。
Twenty~4
レクタングラー型ケースやトラペーズ型のインデックスなどに、1920~30年代に世界的に流行し、その後のアートやデザインに多大な影響を与えたアールデコ・スタイルの影響を強く感じる、エレガントでスポーティなレディスモデル。搭載するのはクォーツのCal.E 15。
■4910/1201 ■25.1×30.0mm ■18Kローズゴールドケース&ブレスレット ■クォーツ ■3気圧防水
YOSHIDA 東京本店
東京都渋谷区幡ヶ谷2-13-5
<Googlemapはこちら>
営業時間:10:30~19:30
年中無休(年末年始を除く)
ロングランの人気連載コラム。グレッシブが擁するベテランから気鋭のライターが、YOSHIDAが取り扱うタイムピースおよびブランドをご紹介します。時計の基本的な情報はもちろん、この連載ならではの様々な切り口で注目ブランドの魅力を解説します。パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ウブロなどの人気ブランドから新進気鋭まで名店YOSHIDAならではの審美眼について特集を展開します。
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