パテック フィリップの多彩な魅力が満載。
2022年の新作ワールドタイム
文:名畑政治 / Text:Masaharu Nabata
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano
※掲載商品の情報は変更される場合がありますのでご了承ください。
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新型コロナの影響も徐々に低減し、いよいよ世界的な旅行ブームがやってきた。このムーブメントに呼応して、パテック フィリップ(PATEK PHILIPPE)は2022年の新作として3種の異なる仕様の「ワールドタイム」を発表した。そこで今回は、腕時計の多彩な魅力をたっぷりと搭載する新作を紹介しよう。
1930年代にジュネーブの時計師ルイ・コティエが開発した、利便性に優れたワールドタイム機構を導入してパテック フィリップが製作した「ワールドタイム」。現行モデルである「ワールドタイム 5230」は2016年に登場した。
それ以来、同じワールドタイム機構を装備するさまざまなモデルが作られてきたが、2022年の新しいラインナップにも、新たな「ワールドタイム」が追加された。
そのひとつが、ここで紹介する「ワールドタイム 5230P」は、プラチナケースにブルーのダイヤルとストラップを組み合わせたモデルである。
そのブルーのダイヤルは、新しい手仕上げギヨシェ装飾のサーキュラー・パターンが採用され、ネイビーブルーのヌバック調カーフスキンストラップと見事な調和を見せる。
ワールドタイム
手仕上げギヨシェ装飾によるサーキュラー・パターンと、外周部の24タイムゾーン表示が、比類のないコンビネーションを見せるパテック フィリップを代表するワールドタイム・モデル。ブルーに仕上げたダイヤルに合わせて、ストラップはヌバック調のハンドステッチ入りカーフスキンが採用されている。
■5230P ■38.5mm ■プラチナケース ■カーフスキンストラップ ■自動巻き ■3気圧防水
パテック フィリップが手掛けるプラチナケースのモデルにはケース側面6時位置のラグとラグの間にダイヤモンドが1個埋め込んである。これがプラチナケースであることの、ひとつの証明となっている。
搭載されるCal.240 HUは、24タイムゾーン表示を装備する自動巻きムーブメント。比重が高く巻き上げ効率に優れる22金偏心マイクロローターを採用し、パワーリザーブは最小48時間。
ケース径36mmの小振りなサイズを特徴とする「ワールドタイム 7130」は、パテック フィリップのワールドタイム初のレディスモデルとして2011年に誕生した。
2022年、今や腕時計の定番カラーとして高い人気を持つオリーブグリーンのダイヤルを採用したバージョンが発表された。
ワールドタイム
オリーブグリーンを採用した「ワールドタイム 7130」。ダイヤル中心部から放射状に広がるギヨシェ模様は、クラシカルな篭の編み目をかたどったパターンを採用。このダイヤルから立体的なゴールドの植字アワーマーカーとゴールドの針がくっきりと浮かび上がり視認性を確保している。
■7130 ■36mm ■18Kローズゴールドケース ■カーフスキンストラップ ■自動巻き ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ
ダイヤルの中央部は手仕上げのギヨシェ技法による篭の編み目で装飾され、そこに配置されたゴールドの立体的なインデックスと針によって、時刻の読み取りやすさは抜群である。
このオリーブグリーンの色は、ダイヤルの外周部にある世界24の主要都市リングにも採用されており、ホワイトで印字された都市名もくっきりと読みやすい。
さらに女性用モデルらしい仕様としてベゼルとストラップのバックルには豪華なダイヤモンドセッティングが施されていることも、見逃せないポイントである。
時計を装飾する技法には数々あるが、その中でもクロワゾネ・エナメル、つまり我が国でいう金線七宝ほど、高度な技術を要し、なおかつ華やかで人々の心を捉える技法もないだろう。
その極めて印象的なクロワゾネ・エナメルの技法を大胆に導入して生み出された新たな逸品が、この「ワールドタイム・希少なハンドクラフト 5231」である。
ワールドタイム・希少なハンドクラフト
18Kホワイトゴールドのケースとクロワゾネ・エナメルによる地図の表現が美しいハーモニーを奏でる「ワールドタイム」の新作。地図に描かれた海のブルーに合わせて、ハンドステッチ入りアリゲーターストラップには、マット(つや消し)に仕上げられたネイビーブルーが選ばれている。
■5231 ■38.5mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■自動巻き ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ
その文字盤上に描かれた地図は、我々日本人が住む東南アジア・オセアニア地域。
この美しい地図は、まず極細の金の線で大陸と島の輪郭を描き、その仕切られた部分にさまざまな色のガラス質の釉薬を塗って、約800℃以上の高温の炉で焼くのだ。
エナメル・クロワゾネ技法で描かれた東南アジア・オセアニア地域を中心に据え、その外周をホワイト仕上げのワールドタイム表示が囲む印象的なダイアル。艷やかにポリッシュ仕上げされた18Kホワイトゴールドのケースとのマッチングも最上級だ。
もちろん、一度にすべての色を焼成することはできないので、色を何度も重ねて焼きをくりかえし、それによって深い色合いと滑らかなグラデーションを実現する。
そして、シンプルな18Kホワイトゴールドのケースとホワイトを基調とする世界24都市の時差表示リングが、この美しいダイアルがより一層、際立たせていることも忘れてはならないだろう。
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ロングランの人気連載コラム。グレッシブが擁するベテランから気鋭のライターが、YOSHIDAが取り扱うタイムピースおよびブランドをご紹介します。時計の基本的な情報はもちろん、この連載ならではの様々な切り口で注目ブランドの魅力を解説します。パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ウブロなどの人気ブランドから新進気鋭まで名店YOSHIDAならではの審美眼について特集を展開します。
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