YOSHIDAで体験する、高級時計への旅 ~第187回~

古典の魅力と最先端の機能を融合した
パテック フィリップのネオ・ヴィンテージな新作

2022.4.22
■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■カラトラバ ■5226

文:名畑政治 / Text:Masaharu Nabata
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano

 2022年3月30日~4月5日に開催された世界最大規模の時計見本市「ウォッチズ・アンド・ワンダーズ ジュネーブ 2022」。そこで発表されたパテック フィリップ(PATEK PHILIPPE)の新作から、今回はヴィンテージなスタイルを継承しつつ、最先端の機能と新しい魅力を提示する4つのモデルを紹介しよう。

ヴィンテージをベースに新たな魅力を獲得した
カラトラバ・コレクションに加わったふたつの新作

 長かった新型コロナの影響がほぼ払拭されたかと思いきや、ロシアによるウクライナ侵攻による影響のなか、スイス・ジュネーブで2022年3月30日から4月5日に開催された「ウォッチズ・アンド・ワンダーズ ジュネーブ 2022」。この時計見本市でパテック フィリップが発表した新作を、今回の特集では紹介しよう。

 まず注目は、“完璧な腕時計のフォルム”を持ち、永遠の定番と呼ばれる名作「カラトラバ」のコレクションに加えられた新作「カラトラバ 5226」と「年次カレンダー・トラベルタイム 5326」である。


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■カラトラバ ■5226

カラトラバ

時分針とセンターセコンドに加え、3時位置に日付窓表示を装備する新開発の自動巻きムーブメント「Cal.26-330 S C」を搭載。このムーブメントには正確な時刻合わせが可能なストップ・セコンド機能も装備されている。また、写真のヌバック仕上げベージュのカーフスキンストラップの他、エンボス加工されたファブリック柄にベージュのステッチでコントラストを持たせたブラックのカーフスキン製ストラップも付属する。

■5226 ■40mm ■18Kホワイトゴールドケース ■カーフスキンストラップ(エンボス加工ファブリック柄のカーフスキンストラップが付属) ■自動巻き ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ

「カラトラバ」とはご存知のように、腕時計としてもっとも古典的でありスタンダードなスタイルであるピュアなラウンド型ウォッチのコレクション。この新作では、その「カラトラバ」の伝統的フォルムをベースに、ケース側面に「クルー・ド・パリ」(英語ではホブネイル・パターン)のギヨシェ装飾を施すことによって、新たな魅力を獲得している。

 しかも、このギヨシェ装飾をケース側面全周に施すため、パテック フィリップのデザイナーはストラップを装着するラグとケースバックとを一体化した、まったく新しいケース構造を創案したのである。


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■カラトラバ ■5226

ケース側面の全周に、パテック フィリップのスタイルを象徴する「クルー・ド・パリ」と呼ばれるギヨシェ装飾が施されている。この仕様は同時に発表された「年次カレンダー・トラベルタイム 5326」も同様である。

「年次カレンダー・トラベルタイム 5326」は、すでに紹介したとおり、パテック フィリップが特許を取得した年次カレンダー機構と、トラベルタイム表示機構を初めて統合したモデル。


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■年次カレンダー・トラベルタイム ■5326

年次カレンダー・トラベルタイム

同時発表された新作「カラトラバ 5226」と同じく、外周に向かって濃くなるブラック・グラデーションのテクスチャード・ラック・アントラサイト文字盤やケース側面全周に施された「クルー・ド・パリ」と呼ばれるギヨシェ装飾を特徴とするモデル。一年に一度の調整で正確に暦を表示する年次カレンダー機構と出発地と旅先の世界2箇所の時刻を表示できるトラベルタイム機能を融合した新開発ムーブメントを搭載。やはりヌバック仕上げのカーフスキンストラップに加え、エンボス加工ファブリック柄のブラック・カーフスキンストラップが付属する。

■5326 ■41mm ■18Kホワイトゴールドケース ■カーフスキンストラップ(エンボス加工ファブリック柄のカーフスキンストラップが付属) ■自動巻き ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ

 しかし、このふたつの機構を融合させるのはそれほど容易ではなく、パテック フィリップの技術陣は、トラベルタイム機構が年次カレンダーを制御し、針を前進させても後退ざせても、どちらの方向でも日付の調整が可能となる、新しい自動巻ムーブメントを設計開発し、この新作に搭載したのである。


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■年次カレンダー・トラベルタイム ■5326

サファイヤクリスタル・バックから観察できるのは、ムーブメントに巻き上げ用ローターが埋め込まれたマイクロローター仕様の新開発ムーブメントCal.31-260 PS QA LU FUS 24Hである。この新型ムーブメントでは、精度とパフォーマンス、信頼性や安全性、操作の容易さを向上させる技術革新に関して8件にもおよぶ技術特許を出願中。

 このモデルも中心部から外周に向かってしだいに濃くなるブラック・グラデーション仕上げのテクスチャード・ラック・アントラサイト文字盤を採用。立体的なゴールドのアラビア数字インデックスには、光を蓄えて強く発光する蓄光素材入りの植字数字も特徴となっている。



高い視認性と確実な操作を特徴とする
永久カレンダーとクロノグラフの新作

 複雑時計機構の中でも別格の扱いを受けるのがパーペチュアル・カレンダー、すなわち永久カレンダーである。

 スイスの名門ウォッチメゾンであるパテック フィリップは2022年、その新作として「永久カレンダー 5320」を発表。同時に、計時機構を備え、前記の新作と同じテイストのケース&ダイアルを持つ「クロノグラフ 5172」も発表した。

 そこでまず「永久カレンダー 5320」を見てみよう。このモデルを見て、すぐにわかるのは、美しい表示のバランスと高い視認性だ。


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■永久カレンダー ■5320

永久カレンダー

18Kホワイトゴールド仕様のケースには、透明なサファイヤクリスタル・バックと通常のゴールド製ケースバックが共に付属する。搭載するムーブメントは自動巻きの「Cal.324 S Q」。ストラップは艶のあるブリリアント・チョコレートブラウンのハンドステッチ・アリゲーター。

■5320 ■40mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■自動巻き ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ

 この新作の前身である永久カレンダーのRef.5320は、2017年に18Kホワイトゴールドのケースに、ラック仕上げのクリーム色の文字盤を装備して発表された。このモデルはケースのラグに段付き加工が施された立体的な造形美が話題となったが、今回の新作では、ローズゴールドめっき仕上げのオパーリン文字盤を装備した新しいホワイトゴールドのバージョンとして生まれ変わったのである。


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■永久カレンダー ■5320

「永久カレンダー 5320」のローズゴールドめっきのオパーリン文字盤は、ソフトでヴィンテージな雰囲気でありながら、ホワイトの蓄光素材入りの植字アラビア数字インデックスと、同じく白い蓄光素材が入ったシリンジ(注射器)型の時・分針によって確かな視認性が保証されている。

 永久カレンダーの表示は、12時位置に曜日と月の表示窓を横に並べ、6時位置には指針式の日付表示を配置。その同軸には122年に1日分のみ修正すれば良いという超高精度なムーンフェイズ表示が備えられている。さらに4~5時位置には閏年表示、7~8時位置には昼夜表示の小窓が配置されている。


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■永久カレンダー ■5320

「永久カレンダー 5320」の流麗なフォルムはケース側面から、よりはっきりと確認できる。ヴィンテージな感覚を盛り上げるステップ付きのラグやリューズに浮き彫りにされたパテック フィリップを象徴するカラトラバ十字が雰囲気を盛り上げる。

 このモデルと同時に発表された新作「クロノグラフ 5172」も、基本的なケース・スタイルと文字盤の仕上げは同様。白く輝く18Kホワイトゴールドのケースは、ステップ加工が施されたラグを持ち、ソフトな印象ながら立体的なアラビア数字のインデックスと黒字でプリントされたタキメーターなど、精密な目盛りをくっきりと浮き上がらせるローズゴールドめっきのオパーリン文字盤が大きな特徴となっている。


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■クロノグラフ ■5172

クロノグラフ

素晴らしいバランス感覚によってデザインされた新作「クロノグラフ 5172」。ケースは18Kホワイトゴールド製。三段のステップが刻まれたラグなどは、「永久カレンダー 5320」と共通する仕様だ。ケースバックはサファイヤクリスタル製。18Kホワイトゴールド製の通常のケースバックも付属する。

■5172 ■41mm ■18Kローズゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■手巻き ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■クロノグラフ ■5172

「クロノグラフ 5172」に搭載されるムーブメントは、手巻きクロノグラフのCal.CH 29-535 PS。センターに時分針とクロノグラフ秒針を装備し、3時位置に30分積算計、9時位置にスモールセコンドを装備する古典的なツーインダイアルのクロノグラフである。またこのムーブメントは新しい歯型曲線や歯車の噛み合い調整の最適化、復針レバーの各ハンマーの自動位置決めなど、6つの特許取得技術によって強化されている。



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