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YOSHIDAで体験する、高級時計への旅 ~第174回~

緻密なディティールから薫り立つ
パテック フィリップのエレガンス

2022.1.21
■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■ワールドタイム ■5230

文:名畑政治 / Text:Masaharu Nabata
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano

※掲載商品の情報は変更される場合がありますのでご了承ください。

 高度な技術と洗練されたセンスを背景に生み出された幅広いラインナップを誇るパテック フィリップ(PATEK PHILIPPE)。今回はその豊富なコレクションから、東京の名店YOSHIDA(ヨシダ)がお薦めするモデルを厳選して紹介しよう。

ヒストリカルピースに触発された
エレガンスを極めたワールドタイム

 COVID-19(新型コロナ感染症)のパンデミックによって海外渡航が制限されてはいるものの、時計界では、地球上の複数の地域の時刻を示す機能、すなわちワールドタイムやGMTの需要と人気は依然として高いものがある。

 パテック フィリップは、そのワールドタイムのジャンルで、世界最高峰と呼ばれるモデルを長年作り続けているメゾン。その原点は、かつてジュネーブで活躍した伝説の時計師ルイ・コティエの考案による機構だが、パテック フィリップはそれをさらに洗練され、いくつもの名作を世に送り出してきた。

 ここで紹介する「ワールドタイム 5230」は、シンプルなラウンド型ケースにセンターにギヨシェ装飾が施されたダイヤルを組み合わせたモデル。

 時針は特徴的な形状のオープンワークが施されたサザンクロス型針を採用。このスタイルは、以前からある蓄光入りドフィーヌハンドやリング状のスケルトン時針とは異なる独創的なフォルムとなっている。

 また、ダイヤルの中央部に施されたギヨシェ装飾も、従来モデルとはまったく異なるパターンが用いられている。

 この水面に波紋が広がっている様を思わせる斬新な模様は、ジュネーブの「パテック フィリップ・ミュージアム」に所蔵されるヒストリカルピースからインスピレーションを得たものだという。

 特に秀逸なのは、このギヨシェ装飾に落ち着いたアントラサイトカラーを採用していること。これが18Kローズゴールドのケースと相まって、落ち着きと洗練を醸し出すのである。

 もちろん、ワールドタイムとしての機能も優れ、10時位置のプッシュボタンで世界各国の時刻を簡単に切り替えられることは言うまでもない。


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■ワールドタイム ■5230

ワールドタイム

ケースのローズゴールド、ギヨシェ装飾のアントラサイト、そしてアリゲーター製ストラップのブリリアント・チョコレート・ブラウンという3つのトーンが美しいハーモニーを奏でるワールドタイムの逸品。

■5230 ■38.5mm ■18Kローズゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■自動巻き ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ

高い実用性も魅力なシンメトリカルな造形美

 1996年に最初のモデルが登場したパテック フィリップの考案による年次カレンダー搭載モデル。以来、年次カレンダーは多くのブランドが作り始め、今では時計界における確固たるジャンルとなっている。

 これまでカレンダー機構というと、2か月に一度の調整が必要なもの、あるいは無調整で自動的に日・曜日・月・閏年まで表示するもの(実際には100年あるいは400年に一度の調整は必要)しかなかった。

 そこに登場したパテック フィリップの年次カレンダーは、1年に1度、2月から3月に切り替わる時だけ調整すれば良いという実用性に富んだ機構を備えていた。これが高い評価を得たのも当然であり、年を追うごとにバリエーションを増やしてきたのもうなずける。

 この「年次カレンダー 5396」は、その数ある年次カレンダーの中でもシンプルさと洗練を極めたモデル。

 カラトラバ・スタイルの完璧なラウンドフォルムを持つケースにシルバー・オパーリンと呼ばれる清楚なダイヤルを採用。そこに配置されるカレンダー表示は、ダイヤルの上部から曜日と月、センターの時分針と秒針、そして24時表示と同軸でムーンフェイズインジケーター、最後に6時位置の小窓で日付表示と縦一直線に並んでいる。

 この簡潔にして左右対象のシンメトリカルなダイヤルの構成が、このモデルの洗練とエレガンスをより一層、強調していると言えるだろう。

 このほかにも2つのバリエーションが用意されており、好みに応じて選ぶことが可能となっている。


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■年次カレンダー ■5396

年次カレンダー

シンプルな造形と年次カレンダーの表示が違和感なく融合したエレガンスを極めた実用的なカレンダー・ウォッチ。ストラップは、光沢感が美しいブリリアント・ブラックのアリゲーター製が選ばれている。

■5396 ■38.5mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■自動巻き ■3気圧防水

軽やかなカラーに彩られた
永久カレンダー搭載モデル

 腕時計の外装において、そのイメージを決定づける重要な要素となるのがダイヤルにセットされるインデックス(時刻の指標。アワーマーカー)だ。

 そこから鑑みると、こちらの「永久カレンダー 5327」が醸し出す雰囲気が一層、はっきりと理解できるに違いない。

 時計の世界において永久カレンダーが搭載される多くのモデルは、コンプリケーションにおけるひとつの到達点として重厚で伝統的なデザインが多様される傾向にあったが、最近はこの「永久カレンダー 5327」では、ブレゲ数字のインデックスを採用し、ダイヤルとストラップに透明感あふれるブルーを用いることで、永久カレンダーに新しい息吹を吹き込んでいる。

 そのパテック フィリップの目論見通り、このモデルは非常に軽やかな印象を我々に与えてくれるはずだ。


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■永久カレンダー ■5327

永久カレンダー

放射状の細かな模様が刻まれたロイヤルブルーのソレイユ文字盤とブリリアント・ダークブルーが見事なマッチングを見せる永久カレンダー・モデル。インデックスのブレゲ数字はゴールド植字となっている。

■5327 ■39mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■自動巻き ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ

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現代を生きる女性に贈るレディスウォッチの傑作

 現代を生きる活動的な女性に向け、1999年に誕生したパテック フィリップの「Twenty~4®」コレクション。このコレクションには、縦長のレクタンギュラーケースの「Twenty~4」と、2018年に登場した自動巻きムーブメントCal.324 S Cを搭載するラウンド型の「Twenty~4 オートマチック」というふたつのラインがある。

 最初に登場した「Twenty~4」では、ケースの両サイドにダイヤモンドがセッティングされており、ケース素材は18Kローズゴールドと、実用性を極めたステンレススチール製ケースの2種類が用意されている。

 一方、「Twenty~4 オートマチック」でも18Kローズゴールドのモデルに加え、ステンレススチール製ケースのモデルもラインナップされており、レクタンギュラー・モデルと同様、ビジネスからカジュアル、そして華やかなパーティー・シーンまでカバーするエレガントなタイムピースとなっている。

 どちらのラインにおいても、ポイントとなっているのがダイヤモンドのセッティング。これらが極上のエレガンスと華やぎを与えている。


■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■Twenty~4 ■4910/1200

Twenty~4

従来のローマ数字インデックスからゴールド植字のアラビア数字に仕様変更され、洗練と同時にカジュアルな雰囲気が倍加。グレー・ソレイユのダイヤルには台形のトラペーズ・インデックスと共に6時と12時にアラビア数字が採用されている。ケースはステンレススチール製。他にブルー・ソレイユのダイヤルを搭載するモデルも用意されている。ケースには36個のダイヤモンド(約0.42カラット)をセッティング。

■4910/1200 ■25.1×30.0mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット ■クォーツ ■3気圧防水 ■価格要お問い合わせ

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■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ) ■Twenty~4 オートマチック ■7300/1200

Twenty~4 オートマチック

機械式自動巻きムーブメントを搭載する「Twenty~4®」コレクションのラウンド・モデル。ダイヤルは時刻が読み取りやすい蓄光入りアラビア数字インデックスとセンターセコンドの針、日付表示も備え、ファッショナブルであると共に高い実用性も兼備している。

■7300/1200 ■36mm ■18Kローズゴールドケース&ブレスレット ■自動巻き ■3気圧防水





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【 連載コラム 】

ロングランの人気連載コラム。グレッシブが擁するベテランから気鋭のライターが、YOSHIDAが取り扱うタイムピースおよびブランドをご紹介します。時計の基本的な情報はもちろん、この連載ならではの様々な切り口で注目ブランドの魅力を解説します。パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ウブロなどの人気ブランドから新進気鋭まで名店YOSHIDAならではの審美眼について特集を展開します。

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