スイスメイドに誇りを掲げる
注目の独立系ブランド「ノルケイン」
文:名畑政治 / Text:Masaharu Nabata
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano
※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。
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スイス時計製造の中心地のひとつビエンヌに誕生したノルケイン(NORQAIN)。その取り扱いが、「名古屋 YOSHIDA」でスタート。そこで今回は、先日スイスで発表されたばかりの最新作「インディペンデンス ワイルドワン」と、人気コレクション「インディペンデンス」と「アドベンチャー ネベレスト」の3つのコレクションを紹介しよう。
ノルケインは、スイスを代表する有名ウォッチメーカーでブランドマネージャーやアジア地域のセールスマネージャーを務めたベン・カッファーを中心として、2018年3月に設立された。同社は設立から1年にも満たない2019年1月には最初のコレクションを発表して大きく注目され、その後も次々に革新的な新作を市場に投入し、世界各国で人気と知名度を着実に高めてきた。
そのノルケインが去る2022年9月にスイス・ツェルマットで発表した最新作が「インディペンデンス ワイルドワン」である。
開発に大きな役割を果たしたのが、“スイス時計界のカリスマ”と呼ばれる辣腕経営者ジャン・クロード・ビバー。ノルケインは2022年6月、ジャン・クロード・ビバーを経営顧問に迎えたことを発表した。そして、彼の経験と意見を大胆に導入して誕生したのが、この「ワイルドワン」なのである。
「ワイルドワン」のダイアルは、レーザーカットにより製作された3層構造。このパターンはスイスの頂きをシンボル化したノルケインのダブルNのロゴがモチーフとなっている。このダイアルの層は0.05mmずつ高さが異なり、精緻な立体感を表現。
最新コレクション「ワイルドワン」は、すべての部品をスイス国内で製造し、組み立てから調整まで、あらゆる工程をスイス国内で行った“100%スイス製”のタイムピースである。そして、なによりもその特徴は、驚くべき軽さと時計界に革命をもたらす独自の構造である。
「ワイルドワン」の表から見えるケースは、ノルケインが“戦略的パートナーファクトリー”と位置づけるスイスのビィウィ社と共同で開発した素材ノルテックで製作されている。このノルテックは、カーボンファイバーにバイオ由来原料を60%含む高性能ポリマーマトリックスを融合させた新素材であり、圧倒的な軽さと強靭さを実現。
そして、この強靭なケースに挟まれる形で保持されているのが、ラバー製のショックアブソーバー(バンパー)であり、このショップアブソーバーに包まれているのが、チタン製のコンテナに格納されたノルケインの自動巻きムーブメントであるCal.NN20/1なのである。
総数25個のパーツで構成される「ワイルドワン」のケース。チタン製コンテナとラバー製ショックアブソーバーをカーボンファイバーと高性能ポリマーマトリックスによる新素材ノルテックで挟み、驚異的な軽さと耐久性、耐衝撃性を実現。防水性は200m。重量84g。これは従来のステンレススチール製モデルに比べ50%軽量化されている。
この“コンテナ・コンセプト”に基づく多層構造とラバー製のショックアブソーバーにより、従来のノルケインが手掛けるステンレススチール製のモデルと比べて50%も軽量化された84gという“軽さ”を獲得。しかも、その堅牢性と耐衝撃性は、5,000Gもの耐衝撃検査にクリアし、マウンテンバイクやスキーなど、アウトドアでのあらゆるスポーツアクティビティに対応する、まさに理想的なスポーツウォッチが完成したのだ。
インディペンデンス ワイルドワン
最新作「ワイルドワン」は、「インディペンデンス」というコレクションに属し、従来のステンレススチール・モデルと共通のデザインを継承。ストラップは「ミラネーゼ」と呼ばれるメッシュブレスレットのパターンをモールドした一体型ラバーストラップを採用。
■NNQ3000QBK1A/B002/3W1KBR.20BQ ■42mm ■ノルテックケース ■ラバーストラップ ■自動巻き ■200m防水 ■¥847,000(税込)
インディペンデンス ワイルドワン
ケースにブラックのノルテックを用い、ブルーのショックアブソーバーをサンドイッチしたバージョン。ショックアブソーバーのカラーに合わせて、ダイアルとストラップにもブルーを採用し、スタイリッシュに仕上げられている。
■NNQ3000QBA1A/A001/3W1AR.20BQ ■42mm ■ノルテックケース ■ラバーストラップ ■自動巻き ■200m防水 ■¥847,000(税込)
ノルケインが2022年に発表した新作のひとつが、「インディペンデンス 22 スケルトン 42mm スペシャルエディション」である。
このモデルの大きな特徴は、スケルトン仕上げのムーブメントが、単に見た目の美しさだけでなく、建築の梁の原理に基づいて設計されていることだ。
従来のスケルトンムーブメントは、1つの支持点に対して1本のアームで固定されることが通常だったが、本機では、すべての支持点が最低2本のアームで保持されている。この構造によって高い剛性が保たれ、これまでのスケルトンとは別格の優れた耐衝撃性と堅牢性を実現したのである。
しかもスケルトン仕様でありながら搭載ムーブメントであるCal.NN08Sは、スイスの公的機関COSCが行う厳しいテストに合格したCOSC認定クロノメーターという高い精度も確保している。
つまり精度と機械としての美しさ、そして耐衝撃性や耐久性という複雑な要素を高い次元で統一したタイムピースが、この「インディペンデンス 22 スケルトン 42mm スペシャルエディション」なのである。
海外への旅行や出張にとどまらず、日本にいながらにして世界各地の時刻を知ることができるGMT機能搭載ウォッチは、現代人にとって不可欠となりつつある利便性に富んだ時計と言えるだろう。
そのGMT機能を搭載した「ノルケイン」を代表するモデルが、ここで紹介するステンレススチールケースの「アドベンチャー ネベレスト GMT 41mm」と、DLC加工されたステンレススチールケースを採用した「アドベンチャー ネベレスト GMT 41mm」である。
センターから伸びた24時間でダイアルを一周するGMT針によって現在地とは異なる他の地域の時刻を表示。さらにセラミック製の両方向回転ベゼルに記された24時間スケールを操作することで第3の時間帯を示すことも可能だ。
ダイアルは立体感に富み、時刻を示す針を浮き立たせる効果を持つ独特のパターンを刻んだブラック仕上げ。そのダイアルの外周部には視認性に優れた24時間表示のGMTスケールを備え、大きな三角形ヘッドを持つGMT針により、別の地域の時刻を表示できる。
このGMTスケールは、朝6時から夜6時までがホワイト、夜6時から朝6時までがブルー(DLCモデルではサンセットオレンジ)で二分割されており、夜と昼の区別が直感的にわかるよう配慮されている。
そして、時分針とGMT針、時刻の指標となるインデックスには、通常より60%も強力に発光するX1スーパールミノバが塗布され、夜間での読み取りを容易にしている。
アドベンチャー ネベレスト GMT 41mm
ローカルタイム(現地時刻)と日付を簡単に前後させて調整が可能なローカルジャンピングアワーGMT機能を搭載。付属するブレスレットはケースと同じステンレススチール製。サテンとポリッシュの仕上げを使い分けることで立体感が際立つ。
■NN1100SC1CG/BA111/150SG ■41mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット ■自動巻き ■100m防水 ■¥649,000(税込)
アドベンチャー ネベレスト GMT 41mm
ケースもブレスレットもDLC加工が施された316Lステンレススチール製。24時間スケールで夜間を示し、その上半分はサンセットオレンジと呼ばれる鮮烈なオレンジ色で彩られている。
■NNB1100BBCG/BO116/150BG ■41mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット(ブラックDLC加工) ■自動巻き ■100m防水
ビーガン認定のラバー製NATOストラップを装着したモデルも展開するのでこちらも注目したい。
名古屋 YOSHIDA
愛知県名古屋市中区栄3丁目17番17号
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営業時間:10:30~19:30
年中無休(年末年始を除く)
ロングランの人気連載コラム。グレッシブが擁するベテランから気鋭のライターが、YOSHIDAが取り扱うタイムピースおよびブランドをご紹介します。時計の基本的な情報はもちろん、この連載ならではの様々な切り口で注目ブランドの魅力を解説します。パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ウブロなどの人気ブランドから新進気鋭まで名店YOSHIDAならではの審美眼について特集を展開します。
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