デビュー作にオマージュを捧げた
ウブロ「イエローゴールド」シリーズの優雅な佇まい

文：竹石祐三 / Text：Yuzo Takeishi
編集：戸叶庸之 / Edit：Tsuneyuki Tokano

※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。

　1月下旬に開催された「LVMHウォッチウィーク 2022」で、ウブロ（HUBLOT）は2022年の新作第1弾を発表。なかでも新鮮な試みとなったのが、ケース素材に18Kイエローゴールドを採用したシリーズ。ビッグ・バン、クラシック・フュージョン、スピリット オブ ビッグ・バンから全6モデルで展開されるこのシリーズにラインナップされているのは、いずれもブランドのアイコニックなモデル。ひとつのテーマで括ることにより、各モデルの個性と18Kイエローゴールドのエレガンスを引き立たせつつ、ブランドの原点に対するオマージュも明確に示している。

今日のウブロを築き上げた
1980年のデビュー作「クラシック・オリジナル」

　イタリアの時計・宝飾グループ「ビンダ」の創業者一族であるカルロ・クロッコによって1980年に創業したウブロは、同年に開催されたバーゼルワールド（当時）においてデビュー作となる「クラシック・オリジナル」を発表した。

　そもそもブランド名のウブロ（HUBLOT）とは、フランス語で舷窓の意で、この舷窓をモチーフとする、12個のビスが打ち込まれたベゼルを備えたのが「クラシック・オリジナル」。その特徴的なディテールに加え、高級ケース素材にラバーストラップを組み合わせるという、従来の高級時計の概念を覆すデザインを取り入れたクリエイションは、発表当時、一躍注目を集めた。

　つまり、後のブランドコンセプトである“The Art of Fusion（異なる素材やアイデアの融合）”を確立させるうえでの原点となったのが、この「クラシック・オリジナル」。なかでも、とりわけ新しいラグジュアリースポーツウォッチとしての存在感を示していたのが、ケースにイエローゴールドを採用したモデルだ。

「クラシック・オリジナル」の発表から40年以上が経過した2022年。ウブロはコレクションを横断した全6モデルからなる18Kイエローゴールドのシリーズを新たに展開。それは、デビュー作にしてアバンギャルドなタイムピースを放った、創業精神へのオマージュである。

ゴールドやスチール製ケースに、ビスが打ち込まれたベゼルとラバーストラップを組み合わせた1980年発表の「クラシック・オリジナル」。ベゼルの12カ所にビスを打ち込んだデザインは、船に設けられている舷窓に着想を得たもの。斬新なルックスは、当時の時計業界で大きな話題を呼んだ。

創業時の革新性を現代に伝える
「クラシック・フュージョン クロノグラフ イエローゴールド」

　デビュー作「クラシック・オリジナル」の姿を今に伝えるのが、旗艦コレクションのひとつ「クラシック・フュージョン」だ。ブランドが創設40周年の節目を迎えた2020年には、往時の「クラシック・オリジナル」を想起させる18Kイエローゴールドのモデルを限定リリースしたが、今回のシリーズでは「クラシック・フュージョン クロノグラフ」の18Kイエローゴールドモデルを発表。

　このモデルでは、ケースやベゼルのみならず、インデックスやインダイアルのアウトラインにも18Kイエローゴールドを用いたことで、すっきりとした表情でありながらもエレガンスが強調された仕上がりに。そしてシリーズ6モデルのなかでも、原点へのオマージュをより色濃く感じさせてくれるのが、このタイムピースである。

クラシック・フュージョン クロノグラフ イエローゴールド

■541.VX.1130.RX ■42mm ■18Kイエローゴールドケース ■ブラックラバーストラップ ■HUB1153自動巻きクロノグラフ ■5気圧(50m)防水 ■￥4,059,000(税込)

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原点へのオマージュを込めたモダンなタイムピース
「ビッグ・バン インテグレーテッド イエローゴールド」

「クラシック・フュージョン クロノグラフ イエローゴールド」が、ブランドの原点を強く感じさせるモデルであるのに対し、「ビッグ・バン インテグレーテッド イエローゴールド」は、モダンなデザインのなかに原点へのオマージュを込めたモデルと言えるだろう。

　ケースとブレスレットに一体感を持たせた「ビッグ・バン インテグレーテッド」は、2020年の発表からこれまで、チタニウムやセラミック、18Kキングゴールドのモデルが展開されてきたが、18Kイエローゴールドの採用は初。しかも「ビッグ・バン インテグレーテッド イエローゴールド」はひとつの金塊から設計されており、手首に乗せると確かな重厚感が堪能できる。

　加えて「ビッグ・バン インテグレーテッド イエローゴールド」にはベゼル、ケース、ブレスレットにダイヤモンドをセットした「ビッグ・バン インテグレーテッド イエローゴールド パヴェ」と「ビッグ・バン インテグレーテッド イエローゴールド ジュエリー」も用意。ラグジュアリーピースが選べるようになっているのも、ハイジュエリーモデルを好む人々にとっては嬉しいラインナップだ。

ビッグ・バン インテグレーテッド イエローゴールド

■451.VX.1130.VX ■42mm ■18Kイエローゴールドケース ■18Kイエローゴールドブレスレット ■HUB1280自動巻きクロノグラフ(自社開発・製造"UNICO") ■10気圧(100m)防水 ■￥8,129,000(税込)

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ビッグ・バン インテグレーテッド イエローゴールド パヴェ

■451.VX.1130.VX.3704 ■42mm ■18Kイエローゴールドケース ■18Kイエローゴールドブレスレット ■HUB1280自動巻きクロノグラフ(自社開発・製造"UNICO") ■10気圧(100m)防水 ■￥15,829,000(税込)

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ビッグ・バン インテグレーテッド イエローゴールド ジュエリー

■451.VX.1130.VX.9804 ■42mm ■18Kイエローゴールドケース ■18Kイエローゴールドブレスレット ■HUB1280自動巻きクロノグラフ(自社開発・製造"UNICO") ■10気圧(100m)防水 ■￥31,647,000(税込)

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ウブロを代表する2モデルも
よりクールでエレガントなルックスに

　18Kイエローゴールドのシリーズには、ブランドを代表する「ビッグ・バン ウニコ」と「スピリット オブ ビッグ・バン」からも、各1モデルずつがラインナップ。「ビッグ・バン ウニコ」は過去に18Kイエローゴールドのモデルを発売したことはあったが、限定モデルのみの展開。レギュラーで、しかも42mmケースでの18Kイエローゴールド採用は、今回のシリーズが初。オープンワークのダイアルからは自社開発・製造“UNICO”がその全容を現し、エレガントな18Kイエローゴールドケースとの組み合わせが新鮮な印象を放っている。一方の「スピリット オブ ビッグ・バン イエローゴールド」は、サテンとポリッシュを組み合わせたケースの仕上げにより、トノー型の流麗なプロポーションがより優美な雰囲気に。こちらもオープンワークのダイアルを備え、毎時36,000振動のハイビートムーブメントHUB4700の精緻な動きを眺められるようになっている。

ビッグ・バン ウニコ イエローゴールド

■441.VX.1131.RX ■42mm ■18Kイエローゴールドケース ■ブラックラバーストラップ ■HUB1280自動巻きクロノグラフ(自社開発・製造"UNICO") ■10気圧(100m)防水 ■￥5,720,000(税込)

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スピリット オブ ビッグ・バン イエローゴールド

■642.VX.0130.RX ■42mm ■18Kイエローゴールドケース ■ブラックラバーストラップ ■MHUB4700自動巻きスケルトン クロノグラフ ■10気圧(100m)防水 ■￥6,171,000(税込)

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　全6モデルに共通しているのは、イエローゴールドとブラックの組み合わせによるクールでエレガントな佇まい。YOSHIDA（ヨシダ）の店頭で実際に腕に乗せてみると、他のイエローゴールド素材を使用した時計とは異なる表情にハッとさせられるととともに、ウブロが40年以上も前に、この斬新なデザインをクリエイションしていたことに驚くことだろう。