{$brandData.brandNameKana} ヨシダ(YOSHIDA) サテライトサイト | Gressive

YOSHIDAで体験する、高級時計への旅 ~第16回~

時計界に激震をもたらした
革命モデル「ビッグ・バン」 vol.1

2019.1.11

文:田中克幸 / Text:Katsuyuki Tanaka
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano

 2005年3月のバーゼルワールドで登場した「ビッグ・バン」。宇宙の始まりをもたらした大爆発という、その明快なネーミングのとおり、その後の時計界に激震をもたらした21世紀の革命的な腕時計だ。同時に「ビッグ・バン」のクリエイティブは、現在のウブロのブランドコンセプトへも導くほど卓越した存在でもある。ウブロの根幹を成す最重要コレクションの魅力を、今回と次回の2回にわたり徹底紹介する。

ウブロの21世紀未来図を設計した革命モデル

 2005年のバーゼルワールドでの鮮烈なデビューで、時計界に大激震をもたらした「ビッグ・バン」。最初に目にした時、驚くと同時に極めて戦略的に構築された新作であることに感心した。つまり、そのディテールを分析すると、これが1980年当初から続くウブロの正しいDNA、すなわちビス留めベゼル、両サイドにリブが張り出されたケース、そしてラバーストラップという特徴を完備すると同時に、これらを21世紀にアップデートした正統進化型時計であることが見て取れたからである。


 もっともその登場は前年の2004年、CEOに就任したばかりのジャン-クロード・ビバー氏(現会長)によって我々、現グレッシブ編集長の名畑政治と私にもたらされていた。

 以前よりウブロの洗練された美しさに魅了されていた我々であったが、時計に目の肥えた層へ向けた要素がもう少し欲しいという趣旨のことを東京でのインタビュー時に伝えると、「それならば、君たちが思わず買いたくなる時計を作ってみせる」と彼は答えた。「ビッグ・バン」の登場はこのインタビュー後のわずか10カ月後のことだ。


「ビッグ・バン」の登場は時計界に衝撃をもたらしたが、それは“待ちに待った時計”“このような時計が欲しかった”という大歓迎ムード一色であったことを付記したい。事実、2005年のバーゼルでの受注額は前年の約3倍に跳ね上がったとバーゼル後に聞いた。

 では「ビッグ・バン」の戦略的クリエイティブの詳細を見てみよう。まず、2005年にウブロが掲げた創業当初のブランドコンセプト「フュージョン」をさらに進化させたコンセプト「アート・オブ・フュージョン(The Art of Fusion)=異なる素材やアイデアの融合」を念頭に入れていただきたい。

 当初は“異素材の融合”というコンセプトの意味合いが強く、すなわちケースのマルチレイヤー構造を意味した。スチールやゴールドのメタル製ケース本体上部には、H型ビスで留められたブラックセラミック製ベゼルが装着。しかもブラックラバー製ストラップも組み合わされたコンビネーションのインパクトは絶大。重要なのは、これらの発想が1980年に創立したウブロのDNAを正しく継承・進化させた点だ。よってその出現に衝撃を受けたものの、素直に受け入れられたのはこの巧みなクリエイティブにある。


ビッグ・バンのマルチレイヤー構造を明確に示した3Dケース展開図。ケースサイドやダイアル、ムーブメント部を含めると、ベゼルからケースバックまで複数素材で形成された多層構造がひと目で認識できる。

 この“異素材の融合”がやがて“The Art of Fusion(異なる素材やアイデアの融合)”へと進化し、マジックゴールド等の新素材の開発やオーリンスキー等のアーティスト、さらにベルルッティやイタリア インディペンデント等の異業種とのコラボレーションへと進化したということを、長年ウブロを取材してきた経験から強く感じるのである。


自社マニュファクチュールが実現した
完全自社開発・製造ムーブメント「ウニコ」

 ビッグ・バンのデビューは2005年のバーゼルワールドだが、4年後の2009年、ウブロはジュネーブ湖畔の町ニヨンに本社マニュファクチュールを完成させる。この場所こそ複雑時計の他、自社ムーブメントや新しい金属素材の開発拠点であり、以降現在に至るまで驚異的な製品を生み出してきた牙城である。


ジュネーブからローザンヌ方面へ約25km向かったレマン湖岸の町、ニヨンにその姿を見せるウブロの本社工場。当施設内には超複雑時計や新素材の開発部門もあり、ウブロの頭脳・技術集団の総本山である。2015年には第二社屋も完成し、マニュファクチュールとしてますます進化している。

 また、ウブロの自社ムーブメントを語る上で欠かせないのが、初の完全自社開発・製造クロノグラフムーブメント「ウニコ」だろう。当ムーブメントCal.HUB1242「ウニコ」とは、自動巻きリスターティング・フライバッククロノグラフであり、パワーリザーブは約72時間、パーツ総数330個(石数38個)、さらに28,800振動/時という安定感のある申し分のないスペックだ。

 2010年に初めて「ウニコ」を搭載した「キング・パワー」はインパクト溢れる48㎜径のマッシブなケースが特徴のコレクション。翌々年の2012年には、ウブロがパートナーシップを結ぶ、イタリアが誇る世界最高峰の高級自動車ブランド、フェラーリとのコラボレーションモデル「ビッグ・バン フェラーリ」にも「ウニコ」ムーブメントが搭載された。そして、2013年、ウブロの人気コレクション「ビッグ・バン」に、当ムーブメント搭載の「ビッグ・バン ウニコ」が加わる。「ビッグ・バン ウニコ キングゴールド セラミック」は、その後、ウブロを代表するモデルとなる。

「ウニコ」は、高級クロノグラフの必須機能であるコラムホイールを搭載(カム式ホイールと比べ、クロノグラフのプッシュボタン作動時の感触が軽く、間を置かずして針が滑らかに作動する)。コラムホイールを採用した点に、彼らが高級機械式時計のセオリーを知り尽くしたブランドであることを教えてくれる。

 すべてゼロから設計した証として、ダイアル側に全クロノグラフ機構の配置が可能となり、よって「ビッグ・バン ウニコ キングゴールド セラミック」はオープンワークにすることで、その精密な作動状況を目で確認できるという特典が付与された。

 これは高級機械式時計とは音、作動感覚、視覚等五感すべてで楽しむものであるというウブロの思想を表している。


ニヨンのマニュファクチュールでは自社ムーブメントの開発以外にも製造工房を設置。写真はCal.HUB1242“Unico”のダイアル側からの組み立て風景。

 また前述した独自素材「キングゴールド」はウブロによる新素材開発のほんの一例に過ぎず、2011年にはスイス連邦工科大学ローザンヌ校との共同開発によって「マジックゴールド」を発表。これは純金とセラミックを融合(これも“フュージョン”である)させることで、一般的なゴールドに比べて硬く傷つきにくい素材を完成させたものである。


自社開発・製造フライバッククロノグラフムーブメント、Cal.HUB1242「ウニコ」のダイアル側とムーブメント側。ダイアル側にクロノグラフ機構を装備し、6時位置(カレンダーの「31」の部分)には高級クロノグラフムーブメントの証であるコラムホイールが見える。

 ビッグ・バン誕生10周年にあたる2015年にはパーペチュアルカレンダー&ムーンフェイズ・モデルを発表するなど、ビッグ・バンは絶えず新しい素材・機構を搭載する最も先鋭的なコレクションと言っても過言ではない。

 ウブロの魅力とは何か? 「YOSHIDA東京本店」の店長はこのように分析する。

「『ビッグ・バン』が目的で来店されたお客様が、実際に時計をご覧になられるうちに『クラシック・フュージョン』を購入されたり、その逆の例もあります。何よりも皆様が“ウブロは格好良い時計を作る”という大前提で来られることです。ブランド買いと言ってもよいでしょう。

 ウブロが巧みなのは“隙がない”緻密な商品構成をしている点です。『ビッグ・バン』でもウニコ搭載モデルで45mmと42mmケースを用意していますし、クラシック・フュージョンには45mm、42mm、38mm、33mmと4種類ものケースサイズがあります。ダイアルカラーもブラック、ホワイト、ブルーなど豊富に揃えていますから、そもそも“ウブロ買い”で来られたお客様の心を掴むモデルが、必ず用意されていると言って過言ではありません。このような隙のない商品構成を行う戦略には本当に感心します。

 またウブロは“ひと目惚れさせる”インパクトに巧みなブランドですね。しかしそのインパクトの背景には、時計作りの基礎がしっかりしていることは見逃せません。単なるアヴァンギャルドなデザインではなく、そこにはクロノグラフや永久カレンダー、GMTなど時計の基本を知り尽くした経験が裏打ちされています。

 ですから、どのようなお客様にも対応すべく、我々はできるだけ多くのウブロを揃えることを心掛けており、200本以上の商品をご覧いただけるようにしています」


 最後に「ビッグ・バン」というネーミングの巧みさも強調したい。スイス、フランス、ドイツの高級ブランドの中には、アーティスティックな表現をコレクション名に用いることがある。

 しかし、その言葉が日本の時計ファンに伝わりにくいことが時として見受けられる。何よりも世界に多数存在する時計愛好家に受け入れられるためには、万国共通の即座に理解できるネーミングが必須。その点、宇宙の始まりをもたらした大爆発を意味する「ビッグ・バン」は、まさにベストなネーミング。当コレクションは文字どおり時計界に大爆発をもたらし、21世紀の新たな時計を誕生させた名品と言える。

YOSHIDAが選ぶ
おすすめ商品のご紹介

【連載】「YOSHIDAで体験する、高級時計への旅」とは?

正規時計代理店YOSHIDA(ヨシダ)と、時計専門サイトGressive(グレッシブ)が、4名の執筆陣とともに送る連載企画。「なぜ、人は腕時計に惹かれるのか?」という普遍的なテーマのもと、名だたる一流ブランドの魅力に触れ、奥深い高級時計の世界へと誘う。

INFORMATION

YOSHIDA 東京本店

東京都渋谷区幡ヶ谷2-13-5
営業時間:10:00~20:00 年中無休(1月1日から1月3日までを除く)



>Googlemapはこちら

店舗詳細はこちら

AUDEMARS PIGUET OSAKA INFORMATION

AUDEMARS PIGUET Le Brassus OSAKA

Audemars Piguet Boutique Osaka
オーデマ ピゲ ブティック 大阪
大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-6-9 心斎橋福穂ビル
TEL:06-6214-5401
FAX:06-6214-5403

>Googlemapはこちら

店舗詳細はこちら

COPYRIGHT (C) Gressive ALL RIGHTS RESERVED.

YOSHIDA SINCE 1920