冬にきらめく
ハリー・ウィンストンのラグジュアリーウォッチ

文:野上亜紀 / Text:Aki Nogami
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano
※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。
文:野上亜紀 / Text:Aki Nogami
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano
※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。
これから迎える冬のギフトシーズンに向けて、ハリー・ウィンストン(HARRY WINSTON)からダイヤモンドの輝きや豊かな色彩が堪能できるメンズ・レディスウォッチを紹介する。
かつてダイヤモンドは、男性にとっても近しき存在であった。その語源を“アマダス(征服されざるもの)”とするダイヤモンドは、彫刻職人の道具として扱われるほどの“地上で最も硬い宝石”という物理的な特性から、身を護る護符としても珍重されていた。18世紀までインドのみを主要生産地としていたダイヤモンドは、ヨーロッパでは非常に希少な宝石とされており、貴族階級をはじめ、権威ある男性の象徴としても尊ばれていたのである。
かつて、二つのピラミッドを重ねたような正八面体の中にそのきらめきを隠し持っていたダイヤモンドは、研磨技術の発展とともに豊かな光を導いていく。ここに紹介するハリー・ウィンストンの二つのモデルは、現代に生きる男性にぜひ手に取ってほしい、モダンな輝きに魅了される時計だ。「HW オーシャン・バイレトログラード オートマティック 42mm」のテーマは、“海”。かつての大航海時代をも思わせるような壮大なきらめきが、船のデッキのようなダブルレトログラード文字盤の上に揺らめく。総計367個ものラウンド・ブリリアントカット・ダイヤモンドを配することで、「キング・オブ・ダイヤモンド」の名にふさわしい、荘厳な印象を手元へもたらすこととなった。
一方で「HW オーシャン・スパークリング ビッグデイト オートマティック 42mm」では、異なるマテリアルとの合わせ技が秀逸である。文字盤に施されたのは、希少金属であるルテニウムを結晶化した、ルテニウムクリスタル。砂のようにざらついた質感と、瞬くような輝きを魅力とする素材だ。ダイヤモンドとの相乗効果によって、実に奥深い趣が添えられている。これら二つのモデルが、21世紀の男性にふさわしい、ダイヤモンドの装いという悦びを与えてくれることだろう。
HW オーシャン・バイレトログラード オートマティック 42mm
オフセンターの時分表示に、曜日と秒を指し示すダブルレトログラードを配した、ハリー・ウィンストンのアイコニックなモデル。マザー・オブ・パールの文字盤、そしてレトログラードカウンターに配した波模様のギヨシェが広大な海を思わせる。
■OCEABI42WW002 ■42.2mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■自動巻き ■10気圧防水 ■¥11,957,000(税込)
女性用腕時計においては、優れた機構もさることながら、欠かせないものとされるのがロマンティックな輝きと物語性あふれるデザイン、そしてエレガントな色彩である。それは、時計が女性にとって、美しく身を飾るためのアイテムである以上、必要不可欠な要素として存在し続けるのである。
そのうえで、ハリー・ウィンストンの「HW アヴェニューCミニ」のラインナップは、全てを兼ね備えたシリーズということができるだろう。20世紀初頭のアール・デコ様式から発想した直線と曲線のコンビネーション、かつニューヨーク5番街にある本店のファサードを象ったアーチなどの伝統的なデザインをベースに、HWアヴェニューCミニは、ジュエリーとのクロスオーバーともいえる豊かなイマジネーションを発揮してきた。
1999年のHW アヴェニュー・コレクションでは久しく採用されなかった“イエローゴールド”を、新たに復活させたのが新作「HW アヴェニューCミニ・エリプティック」。“エリプティック(楕円)”という名の通り、文字盤中央に施したパヴェセッティングのオーバルモチーフが実に優美な輝きを見せる。同じく新作となる「HW アヴェニューCミニ・ブルーミング スノー」もまた、繊細なダイヤモンドのきらめきを魅力とするピース。必見は、コレクション初の“スノーセッティング”である。スノーセッティングとは、サイズの異なる宝石をランダムに留めていく、熟練の職人技を要するテクニック。このスノーセッティングを用いることで、ダイヤモンドとイエローサファイア、そしてピンクサファイアの輝きが織り交じり、まるで桜吹雪のように可憐で、儚い情景が映し出された。また、「HW アヴェニューCミニ・スモールセコンド」は、アール・デコの意匠の美しさを、レイルウェイトラックのミニッツカウンターなどがさらに際立てるモデル。スモールセコンドを取り巻くように描かれた、まるで一筆書きのようなダイヤモンドの曲線美が麗しく輝く。
そしてこれらの鮮やかなデザインの一方で、ブランドのレガシーをそのフォルムの中に秘めた時計が、「HW エメラルド」である。特徴的な八角形のケースは、創始者ハリー・ウィンストン氏へのオマージュ。氏がこよなく愛した、角を落としたステップカットである、エメラルドカットのダイヤモンドをデザインの源泉とする。かつてハリー・ウィンストン氏は、プラチナワイヤーを用いることで地金がほとんど見えずに、まるで宝石が浮いているようにきらめく“ウィンストニアン・スタイル”を生み出し、女性の身体に美しくフィットするジュエリーを追求した。この時計もまた、しなやかなミラネーゼブレスレットを配することで、手首になじむしなやかさに。心に響く物語性溢れるデザインの一方で、肌に寄り添う、やさしい着け心地をも約束するのである。
HW アヴェニューCミニ・エリプティック
復活のイエローゴールドに施されたのは、ブラックのマザー・オブ・パール文字盤。艶やかな輝きとシックな色彩の、コントラスト溢れる表情を魅力とする。
■AVCQHM16YY001 ■15.6×32.3mm ■18Kイエローゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■クォーツ ■世界限定50本 ■¥4,477,000(税込)
HW アヴェニューCミニ ・ブルーミング スノー
“ブルーミング"の名にふさわしく、舞い散る花びらをイメージし、ダイヤルに108個のダイヤモンドと38個のイエローサファイア、36個のピンクサファイアをスノーセッティングで施した。
■AVCQHM16WW059 ■15.6×32.3mm ■18ホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■クォーツ ■世界限定50本 ■¥5,555,000(税込)
HW アヴェニューCミニ・スモールセコンド
レイルウェイトラックのクラシカルな意匠やスモールセコンドを取り巻く曲線美に加えて、ハリー・ウィンストンがこよなく愛するマザー・オブ・パールの輝きが時計に柔らかな表情を添える。
■AVCQSS16WW001 ■15.6×32.3mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■クォーツ ■¥3,729,000(税込)
YOSHIDA 東京本店
東京都渋谷区幡ヶ谷2-13-5
<Googlemapはこちら>
営業時間:10:30~19:30
年中無休(年末年始を除く)
ロングランの人気連載コラム。グレッシブが擁するベテランから気鋭のライターが、YOSHIDAが取り扱うタイムピースおよびブランドをご紹介します。時計の基本的な情報はもちろん、この連載ならではの様々な切り口で注目ブランドの魅力を解説します。パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ウブロなどの人気ブランドから新進気鋭まで名店YOSHIDAならではの審美眼について特集を展開します。
COPYRIGHT (C) Gressive ALL RIGHTS RESERVED.