“ダイヤモンド”をテーマにした
個性あふれるハリー・ウィンストンの腕時計
文:野上亜紀 / Text:Aki Nogami
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano
※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。
文:野上亜紀 / Text:Aki Nogami
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すべての女性をダイヤモンドで飾りたい。そう願ったのは、ニューヨークに本店を構えるダイヤモンドジュエラー、ハリー・ウィンストン(HARRY WINSTON)の創始者、ハリー・ウィンストン氏である。歴史に名を遺す数々のダイヤモンドを手にし、「キング・オブ・ダイヤモンド」と呼ばれた創始者の確かな鑑識眼は、ジュエリーはもちろん、ウォッチメイキングにおいても受け継がれてきた。例えばそのひとつが、熟練の鑑定士たちによるダイヤモンドの選定である。ハリー・ウィンストンの時計にはクラリティIFからVVSまで(一部のモデルを除く)、カラーはD、E、Fのみの高品質のダイヤモンドが厳選されてきた。その一方で、創業の地、ニューヨークの栄華を語るアール・デコや、宝石をめぐるロマンティックなストーリーがデザインの中に取り入れられてきたという点も見逃せない。自らの核である“ダイヤモンド”をテーマに繰り広げられる独自のオリジナリティが、これらのコレクションの中に息づく。
レディスモデルにおいて大切なキーワードとなる、ブランドの“アイコン”的な存在が、「HW アヴェニュー」コレクションだ。
ハリー・ウィンストンの創業の地であるニューヨークにちなんで名づけられたコレクションを飾るのは、1930年代を彷彿させる“アール・デコ”のデザイン。
時計の12時と6時位置に配された5番街本店を飾るアーチのモチーフに始まり、文字盤に描かれた放射線状の細工など、当時のニューヨークの建築を思わせる、直線と曲線を織り交ぜた美しい意匠が散りばめられている。
優美なレクタンギュラーのフォルムを基調に、まるで一筆書きのように流麗な弧を描くダイヤモンドにレイルウェイトラックをあしらったスモールセコンドモデルから、ハリー・ウィンストンを象徴する“クラスター・セッティング”から発想した星のようなダイヤモンドのムーンフェイズモデルなど、実に豊かなバリエーションを誇る。
HW アヴェニューCミニ・スモールセコンド
■AVCQSS16WW001 ■15.6×32.3mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■クォーツ ■3気圧防水 ■¥3,729,000(税込)
HW アヴェニュー・クラシック ムーンフェイズ
■AVEQMP21RR004 ■21.4×36.1mm ■18Kローズゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■クォーツ ■3気圧防水 ■¥5,885,000(税込)
ハリー・ウィンストン ウォッチにおける次世代のアイコンとして登場したのが、この「HW エメラルド」。
八角形、かつ手首にほどよいミニサイズのフォルムに秘められたのは、創始者ハリー・ウィンストン氏とダイヤモンドの物語である。高品質のダイヤモンドの証ともなるエメラルドカットをハリー・ウィンストン氏はこよなく愛し、彼のダイヤモンドへの愛を綴る新たなシンボルとして、このエメラルドカットのフォルムが選ばれた。写真の淡い色合いが優雅なシャンパンカラーに始まり、心弾むビビッドなオレンジやパープルなども含めた豊かなカラーリングも魅力である。
ハリー・ウィンストンが愛するマザー・オブ・パール使いや泡のようなダイヤモンドのデザインなど、腕元のアクセントとして輝くジュエリーライクな意匠も目を奪う。
ダイヤモンドとアイコニックなテーマ性に加えて、ハリー・ウィンストンが独自のタイムピースとして展開してきたのが、ロマンティックな輝きを宿したアートピースである。
先の「HW アヴェニュー」同様、ハリー・ウィンストンの代表的なコレクションである「HW プルミエール」を飾るテーマは、“カレイドスコープ”だ。万華鏡をイメージし、まるで切り絵のように細かい細工が文字盤に施されている。グリーンのマザー・オブ・パールをべースにレース状に加工したターコイズとホワイトマザー・オブ・パール、そしてアクセントとしてブルーのマザー・オブ・パールのカボションがジェムストーンのように輝く。
手元に輝くウェアラブルアートとも呼びたい、文字盤をキャンバスに見立てた見事なアートワークも、昨今のハリー・ウィンストンのウォッチメイキングを語るうえでは欠かせないテーマといえることだろう。
昨今需要の高まる女性向けの機械式時計だが、スポーティなモデルのひとつとして取り上げたい時計が、この「HW オーシャン」である。ハリー・ウィンストン本店のファサードから発想したアーチのデザインが3時位置に施され、6時位置には手裏剣モチーフのインジケーターを配した独創的な意匠を魅力とする。
2つのレトログラードを配したバイレトログラードの機構など、ダイヤモンドジュエラーとしての伝統とメカニカルなウォッチメイキングの両輪を叶える時計として展開されてきたコレクションから、写真は、シリコン製パーツ採用のムーブメントを搭載したクロノグラフモデル。女性向けではまだ数の少ないクロノグラフを飾るアイコニックなデザイン、かつ手首に主張する直径36mmのジェンダーレスな存在感が、“今”という時代にふさわしい趣を見せる。
YOSHIDA 東京本店
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ロングランの人気連載コラム。グレッシブが擁するベテランから気鋭のライターが、YOSHIDAが取り扱うタイムピースおよびブランドをご紹介します。時計の基本的な情報はもちろん、この連載ならではの様々な切り口で注目ブランドの魅力を解説します。パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ウブロなどの人気ブランドから新進気鋭まで名店YOSHIDAならではの審美眼について特集を展開します。
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