今再び高い支持を得る、
グランドセイコーGMTモデルの魅力
取材・文:竹石祐三 / Report & Text:Yuzo Takeishi
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano
※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。
取材・文:竹石祐三 / Report & Text:Yuzo Takeishi
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9Fクオーツ誕生25年の節目を迎えた2018年、Grand Seiko(グランドセイコー)はブランド初となるGMT機能を付与したクオーツ・ムーブメント9F86を発表。これを搭載したモデルをリリースし、話題を呼んだ。そして2019年8月には、回転ベゼルに18Kイエローゴールドを採用し、ブルーとのコンビネーションが新鮮な印象を与えてくれるGMT機能付きのスプリングドライブ・モデルを発売したばかり。現在、グランドセイコーが注力するGMTモデルの数々に、YOSHIDA(ヨシダ)も注目している。
セイコーが公式計時を担当した東京オリンピックの開催を半年後に控えた1964年4月1日、戦時中より行われてきたひとつの大きな規制が撤廃された。日本人の海外観光渡航が自由化されたのである。もっとも、このときは年1回の渡航で所持金も500ドルに制限されたもの。しかし、年1回というこの条件も2年後の1966年には撤廃され、ここから日本人の海外旅行が一気に広がっていく。
この、“第二の開国”とも呼べる海外旅行の自由化に合わせ、セイコーは国産初となるGMT機能とワールドタイム表示機能を搭載した「ワールドタイム」を発売する。それはダイアルの外周に都市名が表記され、その内側には昼夜がひと目で判別できるよう、ブラックとブルーで色分けされた当時としては新鮮なデザインのモデルだった。しかし、グランドセイコーの時計にGMT機能が搭載されたのは2002年のこと。グランドセイコーが本格的に復活するトリガーとなった機械式ムーブメント9S55にGMT機能を付加した9S56を開発し、ついにブランド初のGMTモデル「SBGM001」が誕生する。
やがて2014年には、テンプが毎時36,000振動することで安定した精度を維持するハイビート・ムーブメントにもGMT機能を搭載して高い支持を獲得するが、さらに話題となったのは2018年。グランドセイコーは、専用のクオーツ・ムーブメント9Fシリーズの誕生25周年のタイミングで新たにキャリバー9F86を発表、これを搭載したクオーツGMTモデルが注目を集めたのだ。
SBGN005
クオーツの高い精度を失うことなく時刻を修正できる、時針単独の時差修正機能を備えたキャリバー9F86搭載のクオーツGMTモデル。高いトルクを誇る9Fの特性を活かし、時分針に負けない力強い意匠のGMT針を採用するなど、デザインの随所にグランドセイコーらしさが宿っている。
■39mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット ■クオーツ ■日常生活用防水(10気圧防水)
時計におけるGMTとは、24時間針(GMT針)と24時間表示のベゼルなどによって、2カ国の時間が確認できる機能のこと。例えば、渡航先の現地時刻(ホームタイム)を通常の時分針で設定し、常にチェックしておきたい自国などの時間(ローカルタイム)は、24時間計とGMT針で表示するものだ。つまり、渡航先の現地時刻からプラスマイナスの計算をすることなくローカルタイムの時刻がひと目で分かるため、海外に行った際は実に重宝する。
9F86は、グランドセイコーで初めてこのGMT機能をクオーツに搭載したムーブメントで、渡航先で時刻を設定する際、時計を止めずに時針だけを修正できる機能も付与している。そして、この9F86を実装したモデル「SBGN001」が2018年10月に世界限定800本で発売された。その高い実用性もさることながら、チャコールグレーのダイアルに、イエローのGMT針と昼夜が判別できるツートーンのダイアルリングを組み合わせたスポーティなデザインも話題となり、あっという間に完売してしまう。
しかし、3カ月後の2019年1月にはダイアルの意匠やGMT針のカラーを変更したレギュラーモデル「SBGN003」「SBGN005」が発売。とりわけ「SBGN005」は、ネイビーのダイアルとレッドのGMT針とのコントラストが美しいモデルで、スポーティなルックスでありながらも落ち着いた雰囲気を持ち、スーツスタイルやカジュアルを問わず、幅広いスタイルに合わせやすい1本。YOSHIDAでも発売以来、好評を得ているという。
グランドセイコーらしい立体的なデザインを踏襲しながらも、薄く、着け心地は快適。リューズはねじ込み式で、高い気密性と防水性を実現している。
搭載されるのはグランドセイコー初となるGMT機能付きムーブメント9F86。年差は±10秒の高い精度を誇り、電池寿命も約3年をマークしている。
2019年は、ぜんまいを動力源としながら、水晶振動子からの正確な信号によって精度を保つセイコーの独自機構、スプリングドライブが誕生してから20年の節目にあたる年だ。そして8月9日、このスプリングドライブを搭載した、ニューカラーのGMTモデル「SBGE248」がリリースされた。
特徴的なのはそのルックス。鮮やかなブルーのダイアルに加え、回転ベゼル表面のサファイアガラスにもブルーをあしらった。さらに、リューズやダイアルに配されたGSロゴに加え、グランドセイコーでは初めて18Kイエローゴールドをベゼルの周囲に採用することで、スポーティかつラグジュアリーなタイムピースに仕立て上げた。
搭載されるムーブメントは、2005年に発表された信頼性の高いスプリングドライブ・ムーブメント9R66。GMT機能に加え、持続時間は約72時間を誇るなど実用性も高いため、鮮やかなカラーリングをまとった「SBGE248」はリゾート地はもちろんのこと、ビジネスシーンでも活躍してくれる。
これらの新鋭2モデルをはじめとして、現在、グランドセイコーには多彩なGMTモデルがラインナップされている。グランドセイコーならではの美しい仕上げと信頼性の高い機構は、YOSHIDAでも太鼓判を押すほど。まずは、グランドセイコーGMTモデルのクオリティの高さを、店頭で実際に手に取り、確かめてほしい。
2006年の誕生以来、10年以上にわたって採用され続けているGMT機能付きスプリングドライブ・ムーブメント9R66を搭載。持続時間は約72時間を誇る。
SBGE201
ブラックダイアルとブラックベゼルを採用したベーシックカラーのスプリングドライブモデル。赤いGMT針を採用することでローカルタイムの視認性を高めるとともに、4時位置に設けられたリューズはボリュームを抑えるなど、実用性の高い1本に仕上がっている。
■44mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット ■スプリングドライブ ■日常生活用強化防水(20気圧防水) ■¥759,000(税込)
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SBGN003
GMT機能搭載ムーブメント9F86を実装したクオーツモデル。スポーティなデザインとブラックダイアルとのコンビネーションは、オンオフを問わず、幅広いシーンで着用できる。上下ツートーンのダイアルリングを採用し、昼夜をひと目で判別できるなど、シンプルながらも使い勝手は良好。
■39mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット ■クオーツ ■日常生活用強化防水(10気圧防水)
SBGJ201
毎時36,000振動のハイビートムーブメントにGMT機能を付加したキャリバー9S86搭載モデル。ブルースチールのGMT針を採用し、シャンパンゴールドダイアルとの美しいコントラストを描くのみならず、セイコースタイルを現代解釈した外装は、歪みのない鏡面仕上げが多用されたエレガントな仕上がり。
■40mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット ■自動巻き ■日常生活用強化防水(10気圧防水)
SBGE205
厚銀放射仕上げを施したダイアルや、多面ダイヤカットが施された時分針、さらには多面カットのインデックスを採用することにより具現した端正な表情がこのモデルの持ち味。やわらかな輝きを放つ黄味を帯びたダイアルとブルースチールのGMT針とのコンビネーションが上品な雰囲気に。
■41mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット ■スプリングドライブ ■日常生活用強化防水(10気圧防水) ■¥693,000(税込)
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SBGJ233
ベゼルとケース、ブレスレットにセラミックスとブライトチタンを採用した、スポーティルックのGMTモデル。セラミックスは深みのあるグランドセイコーブルーで彩られ、マッシブなフォルムでありながらも落ち着いた雰囲気を覗かせる。安定した精度を実現するハイビートムーブメントを搭載。
■46.4mm ■ブライトチタン×セラミックスケース&ブレスレット ■自動巻き ■日常生活用強化防水(10気圧防水) ■¥1,760,000(税込)
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