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YOSHIDAで体験する、高級時計への旅 ~第208回~

ブルガリウォッチを構成する3つの世界

2022.9.16
■BVLGARI(ブルガリ) ■オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT / オクト フィニッシモ 宮島達男 日本限定モデル / セルペンティ セドゥットーリ ■103467 / 103569 / 103277

文:篠田哲生 / Text:Tetsuo Shinoda
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano

※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。

 世界屈指のジュエラーであり、高度な技術を持った時計メーカーでもあるブルガリ(BVLGARI)。今期の注目モデルは、「コンプリケーション」「アート」「レディスウォッチ」という3つの世界で構成されている。その中からYOSHIDA(ヨシダ)が注目する6本を紹介する。

美しい世界を楽しむコンプリケーション

 ブルガリの時計に対する第一印象は、世界記録を何度も樹立してきた“薄型ウォッチの王者”であろう。しかしブルガリの時計は薄いだけではない。薄いケースでありながら付加機構を組み合わせることで、さらに魅力を深め、技術を語るのだ。

「オクト フィニッシモ パーペチュアル カレンダー」は、厚さが2.75mmしかないCal.BVL305を搭載し、ケース厚は5.8mm。もちろん世界最薄の永久カレンダーウォッチだが、魅力はそれだけではない。極限の薄型設計でありながら、ダイヤルの視認性を犠牲にしていないダイヤルレイアウトも完璧なのだ。デイト表示を大きなレトログラード針とし、6時位置に小さく閏年表示をセットしてシンメトリーの配置を作り上げるなど、薄型でも美しい機能性を追求する。それがブルガリの矜持だ。

 このこだわりは、「オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT」にも当てはまる。これもケース厚が8.75mmという極薄の自動巻きクロノグラフだが、クロノグラフ用のプッシュボタンをケースに馴染ませるようにデザインし、さらにはGMT表示(3時位置)を操作するためのプッシュボタンを9時位置に配置することで、美しいプロポーションの時計に仕上げた。逆に「オクト ローマ ワールドタイマー」は、ワールドタイム機構もリューズひとつで操作できるようにシンプルにまとめている。

 いずれの場合もデザインと機能のバランスに対して、注意深く向き合っていることが分かる。だからブルガリの時計は、高度だけど薄型で美しいのだ。


■BVLGARI(ブルガリ) ■オクト フィニッシモ パーペチュアル カレンダー ■103200

オクト フィニッシモ パーペチュアル カレンダー

ブルガリとしては7つ目の最薄記録となった永久カレンダーモデル。ケース厚は5.8mm。

■103200 ■40mm ■チタニウムケース&ブレスレット ■自動巻き ■30m防水 ■¥10,626,000(税込)


■BVLGARI(ブルガリ) ■オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT ■103467

オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT

世界を旅するアクティブなユーザーをイメージした、薄型の高機能クロノグラフ。

■103467 ■43mm ■ステンレススチールケース&ブレスレット ■自動巻き ■100m防水 ■¥2,508,000(税込)


■BVLGARI(ブルガリ) ■オクト ローマ ワールドタイマー ■103486

オクト ローマ ワールドタイマー

やや柔らかな造形の「オクト ローマ」をベースに、ワールドタイム機構を組み込み、エレガントだけど現代的な時計になった。

■103486 ■41mm ■ステンレススチールケース(ブラックDLC加工) ■ラバーストラップ ■自動巻き ■100m防水 ■¥1,320,000(税込)

時を重ねる「アート」な個性

 ここ数年、時計ブランドと異業種のコラボレーションが盛んにおこなわれている。コラボレーションを行う理由は、ずばり“常識を超えること”にある。歴史の長い高級時計の世界では、こうあるべきという時計界の常識にとらわれてしまい、結果として見慣れたデザインに収まってしまうことが少なくない。だから異業種の力を借りて、新しい発想力を取り入れるのだ。

 特に面白いのが、現代アートの作家とのコラボレーション。彼らは時代を挑発し、常識を超越し、世間を賑わしてきた。そういった型破りの発想は、時計デザインを次のレベルに押し上げる原動力になる。

 日本のアーティスト、宮島達男とブルガリのコラボレーションモデル「オクト フィニッシモ オートマティック 宮島達男 日本限定モデル」は、彼の代表作であるLEDのデジタルカウンターの数字をダイヤルに取り入れた。そして示す数字はケースデザインの八角形(オクタゴン)に合わせて「8」を選んだ。

 薄型のシンプルなスモールセコンドモデルに、アートな感性を加えて新しい魅力を引き出すのだ。


■BVLGARI(ブルガリ) ■オクト フィニッシモ 宮島達男 日本限定モデル ■103569

オクト フィニッシモ 宮島達男 日本限定モデル

極薄のダイヤルに対してレーザー加工で8の数字をいれた。その繊細な仕上げも一見の価値がある。

■103569 ■40mm ■チタニウムケース&ブレスレット ■自動巻き ■30m防水 ■日本限定120本

華やかさを纏うレディスウォッチ

 1884年に創業したローマ発祥のジュエラーである「ブルガリ」は、その歴史の中で多くの貴婦人たちを美しく飾ってきた。そのため時計にも、そういった歴史的背景が投影された美しいレディスウォッチが多い。

 ブルガリは1977年の「ブルガリ ブルガリ」で高級時計の分野に参入したが、そのレディスモデルがこぶりで可憐な「ブルガリ・ブルガリ レディ」。素材のコンビネーションやダイヤモンドインデックスのあしらいやピンク・ルベライトのカボションなど、華やかな表現を楽しむ時計になっている。

 そして「セルペンティ セドゥットーリ」は、知と進化の象徴としてブルガリな長らく愛してきたアイコン「セルペンティ」(イタリア語で蛇のこと)を時計にしたもの。蛇の頭を模したドロップ型の時計本体に6角形のうろこ状のブレスレットを組み合わせ、しなやかに腕のまとわりつく。

 ブルガリのレディスウォッチは、創造性と技術力の両方が備わって初めて実現する。ジュエラーとしての美意識と時計メーカーとしての技術力の融合こそが、ブルガリのレディスウォッチを特別なものとしているのだ。


■BVLGARI(ブルガリ) ■ブルガリ・ブルガリ レディ ■103577

ブルガリ・ブルガリ レディ

シンプルさとエレガントな空気を併せ持つレディスウォッチ。誰もが知るアイコンウォッチだからこそ、腕元が華やぐのだ。

■103577 ■33mm ■18Kピンクゴールド×ステンレススチールケース&ブレスレット ■クォーツ ■30m防水 ■¥935,000(税込)


■BVLGARI(ブルガリ) ■セルペンティ セドゥットーリ ■103277

セルペンティ セドゥットーリ

リューズにはピンク・ルベライトのカボションをセッティング。

■103277 ■33mm ■18Kピンクゴールド×ステンレススチールケース&ブレスレット ■クォーツ ■50m防水 ■¥1,243,000(税込)




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ロングランの人気連載コラム。グレッシブが擁するベテランから気鋭のライターが、YOSHIDAが取り扱うタイムピースおよびブランドをご紹介します。時計の基本的な情報はもちろん、この連載ならではの様々な切り口で注目ブランドの魅力を解説します。パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ウブロなどの人気ブランドから新進気鋭まで名店YOSHIDAならではの審美眼について特集を展開します。

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