{$brandData.brandNameKana} ヨシダ(YOSHIDA) サテライトサイト | Gressive

YOSHIDAで体験する、高級時計への旅 ~第40回~

現存する世界最古の時計ブランド、ブランパンの魅力

2019.6.28

文:名畑政治 / Text:Masaharu Nabata
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano

 1983年に機械式ムーブメントによる世界最小のムーンフェイズ搭載トリプル・カレンダー・モデルを発表し、機械式時計復興の旗頭となったBLANCPAIN(ブランパン)。エレガントなドレスウォッチから精密さを極めた複雑時計、あらゆる状況下で最高の機能を発揮するスポーツウォッチまで、あらゆるジャンルで高く評価されるコレクションは、YOSHIDA(ヨシダ)の店頭でも注目度が増しているという。そんな実力派ブランドの魅力を解剖する。

スイス・ジュラ地方からはじまったブランパンの伝統

 現存する世界最古の時計ブランドといわれるブランパン。その原点は1735年、ジャン-ジャック・ブランパンがジュラ地方の小村ヴィルレに設立した工房である。

 当時、この地方には大規模なウォッチ・マニュファクチュールは存在せず、時計作りはまだ農家の副業として細々と行われる程度だったという。

 やがてこの小さな工房で技術を蓄積したブランパンは、1920年代に英国人時計師が開発した初期の自動巻きムーブメントの製造を担当。1930年には自動巻き腕時計「ロールス」の生産も担当する。また、1956年には当時、世界最小の自動巻きムーブメントを搭載する「レディバード」(テントウムシの意味)を発表し大きな話題を呼んだ。

 ところが1970年代に入ると機械式時計に代わってクオーツ時計が台頭し、高級機械式時計は大きな衝撃を受ける。息を吹き返したのは1983年。ジュウ渓谷の高級ムーブメント・メーカーであるフレデリック・ピゲと共同で世界最小のムーンフェイズ搭載トリプル・カレンダー・モデルを開発したのだ。これが大きな反響を呼び劇的に復活。しかも当時、アンティーク・ウォッチのブームに刺激されて人気が再燃しつつあった機械式時計復興のリーダーともなった。

 確かにこの時代、ブランパンの活躍には目を見張るものがあった。1987年には世界最小のミニッツリピーター(当時)、1987年には世界最薄(当時)のクロノグラフと1988年には世界最薄のスプリットセコンド・クロノグラフを発表。1989年には世界初の8日間パワーリザーブと日付表示機能を持つ手巻きトゥールビヨンも発表した。

 このようにブランパンは1980年代以降、「シックス・マスターピース(傑作)」を次々に発表。そして1991年、これら6つの特徴をすべて備えるグランド・コンプリケーション「1735」も発表し、最上級の技術を持つ高級ウォッチ・メゾンとしての地位を確立したのである。


「フィフティ ファゾムス」が開拓した海の世界

 高度な技術を駆使した自動巻き時計やエレガントなレディス・ウォッチを得意としたブランパンだが、1953年に時計界に新たな分野を開拓する画期的モデルを発表した。それがフランス海軍特殊部隊の依頼によってブランパンが開発を担当した「Fifty Fathoms(フィフティ ファゾムス)」だった。

 この「フィフティ ファゾムス」は極めてタフな本格ダイバーズ・ウォッチであった。名称にある“ファゾム(Fathom)”とは、ヤード・ポンド法における長さの単位で、1ファゾムが約1.829mだから50ファゾムスは91.45m。この数値は1950年代当時、スキューバ(潜水呼吸装置)を用いて人間が潜水できる最大深度だったという。

 深い海の高水圧に耐え、あらゆる厳しい状況下で確かな視認性を発揮する「フィフティ ファゾムス」はフランスだけでなく、アメリカ、ドイツ、イスラエルなどの海軍に採用され、潜水器具「アクアラング」の発明者のひとりであり世界的に有名なフランス人海洋探検家ジャック=イヴ・クストーのチームにも使用され、ダイバーズ・ウォッチの先駆的存在として歴史に刻まれることとなった。

 その名機が復活したのは1997年。防水性を300mに強化し、新しい「フィフティ ファゾムス」が誕生。このときブランパンは「フィフティ ファゾムス」と、パイロット用クロノグラフの「エアコマンド」、第二タイムゾーン表示機能を装備の「GMT」を合わせてトリロジー(三部作)として発表した。

 そして「フィフティ ファゾムス」誕生50周年となった2003年には、サファイアクリスタルでベゼルをカバーし、より耐傷性を強化した「フィフティ ファゾムス」を発表。さらに2007年にブランパンは細部を改良した「フィフティ ファゾムス」をリリースし、定番化した。

 この時、「フィフティ ファゾムス」の復活が契機となってダイバーズ・ウォッチの人気が再燃したことも記憶に新しいはずだ。


フィフティ ファゾムス・オートマティック 5015-3630-52A

フィフティ ファゾムス オートマティック

2007年に定番として本格的に復活した「フィフティ ファゾムス」の現行モデル。逆回転防止ベゼルには蓄光塗料が塗布されたインデックスが入り、これをサファイアクリスタルでカバーすることで耐傷性も高いモデルとなっている。ムーブメントはブランパン自社製造のCal.1315。120時間のロングパワーリザーブやシリコン製ヒゲゼンマイ、耐磁性ケージなどを備えている。水濡れにも強いセイルキャンバス製ストラップを標準装備。
■5015-3630-52A ■45mm ■18Kレッドゴールドケース ■セイルキャンバスストラップ ■自動巻き ■30気圧防水 ■¥3,207,600(税込)

「TIME TO MOVE」で発表された
2019年、ブランパンの最新作

 2019年、ブランパンはスウォッチグループに属する6つのブランドが開催する展示会「TIME TO MOVE」を新作発表の場とした。このイベントには、全世界から約190名のプレス関係者が招待され、我が国からは13名が参加。私も5月12日に日本を出発し、5月15日にジュウ渓谷ル・ブラッシュのブランパン・マニュファクチュールを訪問。ここで今年の新作プレゼンテーションを受けた。

 まず我々に提示されたのは1950年代、アメリカ空軍などの求めに応じてブランパンが開発した高度な機能を持つパイロット用クロノグラフをモチーフとする「エアコマンド」。実はこのモデル、すでに紹介したように1997年に「フィフティ ファゾムス」が発表された際、トリロジー(三部作)のひとつとして発表されたことがあった。だが今回は、その時とは異なり、極めて希少なため“幻の軍用クロノグラフ”と呼ばれるモデルの極めてリアルなレプリカとして開発された。

 その姿はまさにオリジナル通り。当時の雰囲気を再現するため、ベゼルやダイアルのインデックスと針には経年変化を表現した“オールドラジウム”タイプのスーパールミノバを使用。燃料の残り時間を瞬時に確認できる“カウントダウン”回転ベゼルなども原型に忠実だ。ムーブメントは10振動/秒のハイビート。自動巻きローターにはパイロット用クロノグラフらしくプロペラの形を模したレッドゴールド製ローターが採用されている。


エアコマンド AC01-1130-63A

エアコマンド

1950年代にブランパンが開発した高度な機能を持つミリタリーパイロットのためのクロノグラフが現代の技術で復活。ムーブメントは10振動/秒のハイビートを刻むことで高い精度を実現したCal.F388B。発光性インデックスと針を配したブラックダイアル、ひとつのボタンの操作で瞬時に帰零し計測再開するフライバック機能などを原型通りに搭載する。プロペラの形を模したレッドゴールド製ローターも特徴のひとつ。
■AC01-1130-63A ■42.5mm ■ステンレススチールケース ■カーフレザーストラップ ■自動巻き ■3気圧防水 ■世界限定500本 ■¥2,095,200(税込)

 もちろん、多彩な顔を持つブランパン。タフなモデルだけでなくラシカルなモデルでも素晴らしい新作が待っていた。そのひとつが「ヴィルレ GMT デイト」である。

 このモデルは極めて洗練されたダイアルが特徴。その立体的なローマ数字インデックスと繊細なリーフ型の針に違和感なく24時間表示のGMT針が溶け込んでいる。近年、海外旅行や出張に便利な第2タイムゾーン表示機能付きのモデルが人気だが、実際に使いやすいのは、このようなシンプルなモデルである。そういった需要に適確に応えたこの新作は、必ずや大きな反響を呼ぶはずだ。


「フィフティ ファゾムス」を中心にスポーツウォッチが揃い踏み

【連載】「YOSHIDAで体験する、高級時計への旅」とは?

正規時計代理店YOSHIDA(ヨシダ)と、時計専門サイトGressive(グレッシブ)が、4名の執筆陣とともに送る連載企画。「なぜ、人は腕時計に惹かれるのか?」という普遍的なテーマのもと、名だたる一流ブランドの魅力に触れ、奥深い高級時計の世界へと誘う。

INFORMATION

YOSHIDA 東京本店

東京都渋谷区幡ヶ谷2-13-5
営業時間:10:00~20:00 年中無休(1月1日から1月3日までを除く)



>Googlemapはこちら

店舗詳細はこちら

AUDEMARS PIGUET OSAKA INFORMATION

AUDEMARS PIGUET Le Brassus OSAKA

Audemars Piguet Boutique Osaka
オーデマ ピゲ ブティック 大阪
大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-6-9 心斎橋福穂ビル
TEL:06-6214-5401
FAX:06-6214-5403

>Googlemapはこちら

店舗詳細はこちら

COPYRIGHT (C) Gressive ALL RIGHTS RESERVED.

YOSHIDA SINCE 1920