「ロイヤル オーク オフショア」の真価について vol.1
文:篠田哲生 / Text:Tetsuo Shinoda
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano
※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。
文:篠田哲生 / Text:Tetsuo Shinoda
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1972年に誕生した「ロイヤル オーク」は、ドレッシーに使える“ラグジュアリー スポーツウォッチ”という新しいジャンルを切り開き、数多くのフォロアーを生み出した。しかしオーデマ ピゲは進化を止めない。ロイヤル オークの誕生20周年となる1992年末に完成し、翌1993年のバーゼルフェアに発表されたのが「ロイヤル オーク オフショア」だ。“オフショア=沖合”を冠し、防水性を高める肉厚ケースでスポーティさを高めている。YOSHIDA(ヨシダ)でも抜群の人気を誇る、注目コレクションの実力とは?
1993年に誕生した「ロイヤル オーク オフショア」のファーストモデル。ケースサイズは42mmで、防水性能は100m。
デザインを担当したのは、若手デザイナーのエマニュエル・ギュエ。「ロイヤル オーク」の完成されたフォルムを、42mmというサイズに拡大しつつ、クロノグラフならではのボリューム感にもこだわった。この存在を知った初代のデザイナーであるジェラルド・ジェンタは激怒し、バーゼルフェアのブースに乗り込んだとか。しかしこれだけの“聖域”に対しても、オーデマ ピゲは積極果敢に挑戦を行う。その姿勢がなければ、名作を生むことはできないのだ。
当時のメンズウォッチのトレンドは、小径や薄型だったが、そういったトレンドに対して真っ向からぶつかった「ロイヤル オーク オフショア」は、首脳陣の心配をよそに大きな話題となった。
そもそも「ロイヤル オーク」自体が、非常にアバンギャルドな存在として誕生し、時計業界を動かすほどの衝撃を与えた。そして「ロイヤル オーク オフショア」もまた、時計業界の常識を覆す存在だったのだ。
2018年に誕生した復刻モデルRef.26237ST.OO.1000ST.01は、ドット型のインデックスも完全復刻。ムーブメントのみ変更している。
現在でも「ロイヤル オーク オフショア」は、時計業界の金字塔である。アイコニックな8角形はそのまま生かしつつ、その革新性で時計愛好家を惹き付けている。今年は1993年の発売25周年を記念して、初代モデルの復刻版が誕生したが、そのデザイン性や均整の取れたプロポーション、あるいはボリューム感は、今でも美しくそしてカッコいい。
42mmというケース径は昨今のスポーツウォッチとしては小さめだが、十分に存在感がある。ケースはソリッドバックになっているが、その内部には自社製ムーブメントのCal.3126/3840が搭載されている。
タフな雰囲気を増幅させるケースサイド。厚みは14.4mmで、ラバーコーティングしたプッシュボタンやリューズがアクセントになっている。
オリジナルモデルに合わせて、ケースバックはソリッド式になっている。
搭載ムーブメントは、オーデマ ピゲの根幹ムーブメントCal.3120に、クロノグラフモジュールを加えたCal.3126/3840である。
しかもレギュラーモデルも魅力的に進化を遂げているというのも、「ロイヤル オーク オフショア」の特長だ。
一つはダイヤルのカラフル化。ブルーやグリーン、ブラウン、あるいはカーキ&グリーンのミリタリーカラーなどの色を巧みに組み合わせ、しかも同系色のラバーストラップと組み合わせることで、腕元に華やかさを加えるアクセサリーとして楽しめるようにした。
さらに現代的なトレンドに合わせてケースを拡大した際には、重量感を緩和させるためにチタンケースを採用したり、ゴールドとセラミックで異素材ミックスを楽しんだりと、自由な発想で新たなスタイルを表現している。
「ロイヤル オーク オフショア」は、生まれた時からアバンギャルドな存在だった。型破りを恐れぬ姿勢があるからこそ、同じスタイルを継承しつつも、常に新鮮な印象を与えてくれる。伝統を守りつつも、革新的な要素を持ち、アバンギャルドに遊ぶ。その姿勢で、常に愛好家たちの好奇心を刺激し続けているのだ。
人気の定番モデルから稀少なハイコンプリケーションまで、多彩なバリエーションが揃うYOSHIDAの店頭でぜひ「ロイヤル オーク オフショア」の魅力に触れてほしい。
ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ
鮮やかなブルーのダイヤルとストラップをもつ定番クロノグラフ。クロノグラフ計時に関係する針を赤にすることで視認性と差し色効果を両立させた。
■26470ST.OO.A030CA.01 ■42mm ■ステンレススチールケース ■ブルーラバーストラップ ■自動巻き ■100m防水
ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ
ダイヤルは「シガーブラウン」で、インダイヤルは「カリビアンブルー」。この色合わせは「ハバナスタイル」と呼ばれており、リッチでリラックス感のある時計に仕上がった。
■26470ST.OO.A099CR.01 ■42mm ■ステンレススチールケース ■ブラウンアリゲーターストラップ ■自動巻き ■100m防水
ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ
ダイヤルとインダイヤル、そしてセラミック製ベセルを使って、グレートーンの上品なルックスに。ケース素材のチタンもグレーメタル色なので、そのコンビネーションは完璧。
■26470IO.OO.A006CA.01 ■42mm ■チタンケース ■グレーラバーストラップ ■自動巻き ■100m防水
ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ
大型の44mmケースを使うことで、よりマッシブな雰囲気に仕上げた。チタンケースなので軽やかであり、しかもグレーのメタルカラーで迫力を増している。
■26400IO.OO.A004CA.01 ■44mm ■チタンケース ■グレーラバーストラップ ■自動巻き ■100m防水
ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ
大型のピンクゴールド製ケースにブラックのセラミック製ベゼルやダイヤルを組み合わせる、“黒金”モデルは、艶っぽさが段違い。腕元で主張したいにオススメだ。
■26401RO.OO.A002CA.02 ■44mm ■18Kピンクゴールドケース ■ブラックラバーストラップ ■自動巻き ■100m防水
YOSHIDA 東京本店
東京都渋谷区幡ヶ谷2-13-5
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営業時間:10:30~19:30
年中無休(年末年始を除く)
オーデマ ピゲ ブティック 大阪
大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-6-9
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営業時間:10:00-19:30
年中無休(年末年始を除く)
ロングランの人気連載コラム。グレッシブが擁するベテランから気鋭のライターが、YOSHIDAが取り扱うタイムピースおよびブランドをご紹介します。時計の基本的な情報はもちろん、この連載ならではの様々な切り口で注目ブランドの魅力を解説します。パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ウブロなどの人気ブランドから新進気鋭まで名店YOSHIDAならではの審美眼について特集を展開します。
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