最高峰の美と技の融合を楽しむ
オーデマ ピゲのハイエンドモデル
文:篠田哲生 / Text:Tetsuo Shinoda
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano
※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。
文:篠田哲生 / Text:Tetsuo Shinoda
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano
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高級時計の中でも上級になる“数千万円クラスの高額モデル”は、凝った機構だけでなく美しい磨きや仕上げ、ジェムセッティングなど、熟練職人による丁寧な手仕事もハイレベル。美と技を高次元で融合させた上級モデルは、AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ)のウォッチメイキングへの尽きない情熱を楽しむためにあるのだ。
一見するとシンプルな「ロイヤル オーク」に見えるが、じっくり見ていると、違いが明らかにある。まずはカレンダーがない、そして通常モデルではありえないスモールセコンド仕様になっている。しかもサイドにはスライダーが。
そう、このモデルは「ロイヤル オーク」にミニッツリピーターを組み合わせた「ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ」。
理想的な音色を響かせるために、スイス連邦ローザンヌ工科大学の音響の専門家と共同でポケットウォッチなどの過去モデルを研究してハンマーやゴングを開発し、さらに反響板にゴングを取り付けることで、豊かに音を響かせる仕組みになっている。
この音色は最終的に職人が音を聞きながら調律しているというから、もはやこれは“楽器”である。しかもケースやブレスレットの素材には加工が難しいチタンを使用しているが、「ロイヤル オーク」の外装の特徴であるポリッシュ仕上げも取り入れており、キラッと輝くお馴染みの視覚効果も楽しめる。
「ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ」は、手と耳から生まれた時計なのだ。
ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ
■26591TI.OO.1252TI.02 ■42mm ■チタンケース&ブレスレット ■手巻き ■20m防水 ■ジャパンブティック限定35本
時刻を知りたいだけなら、スマートフォンでも十分。むしろ正確無比な上に、世界中のどこにいても正しく現地の時刻を示してくれる便利なツールだ。しかしそういう時代でもなお機械式時計が売れ続けているのは、太陽と月という宇宙の法則から生まれた時という概念を、小さな機械たちがチクタクと時を刻んでいくロマンティックな世界観に惚れこむ人が少なくないからだろう。
「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ フライング トゥールビヨン」は、ロマンティック溢れる時計だ。ダイヤルはきらめく星空を思わせるアベンチュリンダイヤルで、さらに6時位置には下側からのみキャリッジを支えることで浮遊感を演出するフライング トゥールビヨンが収まる。それはまるで宇宙空間の中で、時を生み出す浮遊する機械がチクタクと動いているかのような不思議な魅力がある。
ハイ・コンプリケーションは、時にその魅力を伝えるのに面倒なウンチクが必要な場合もあるが、この「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ フライング トゥールビヨン」に言葉はいらない。眺めているだけで十分な時計だ。
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ フライング トゥールビヨン
■26396OR.OO.D002CR.02 ■41mm ■18Kピンクゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■自動巻き ■30m防水
「ロイヤル オーク」の誕生20周年を記念して2002年にスタートした「ロイヤル オーク コンセプト」は、特徴的な「ロイヤル オーク」のデザインを近未来的に進化させる一方で、オープンワークやハイ・コンプリケーションによって、時計技術の研究開発も進める画期的なプロジェクトである。
現在までに数々のモデルが登場してきたが、そのほとんどはメンズウォッチであり、メカニズムの複雑さを強くアピールしていた。しかしこの「ロイヤル オーク コンセプト フロステッドゴールド フライング トゥールビヨン」は、むしろ美的表現が素晴らしい。ケースには無数の凹凸で光を拡散させるフロステッドゴールド加工が施され、ダイヤルはサンバースト加工の多層構造。
そしてフライング トゥールビヨンはキャリッジにダイヤモンドがあしらい、くるくる回転しながら光の演出を行う。
ケース径は38.5mmなので、男性にも女性にも似合うだろう。オーデマピゲの高度な技術と美的感性の両方を楽しめる時計だ。
ロイヤル オーク コンセプト フロステッドゴールド フライング トゥールビヨン
■26630BC.GG.D326CR.01 ■38.5mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ(ラバーストラップ付き) ■手巻き ■20m防水
オーデマ ピゲは比較的女性ファンが多いブランドで、中東エリアでは女性シェアの方が多い国もあるという。「ロイヤル オーク」にも小径のレディスウォッチが充実しているが、このモデルはその最高峰といえるだろう。
レディス初の「ロイヤル オーク コンセプト」として2018年に登場した「ロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン」は、ケースやベゼル、ムーブメントの装飾にバゲットカットダイヤモンドなどをセッティングし、圧巻のビジュアルに仕上げている。
しかもこのモデルを製作するにあたって、立体的なダイヤルを美しく表現するにはトゥールビヨンキャリッジを支えるブリッジは不要だと考えて、機構を後ろ側からのみ支えるフライング トゥールビヨン機構を開発している。つまりこのビジュアルを実現するために、新たな機構を開発したということだ。
美しい時計を作るために、機構開発から本気で取り組む。それがオーデマ ピゲの凄さといえるだろう。
ロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン
■26228BC.ZZ.D011CR.01 ■38.5mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ(ラバーストラップ付き) ■手巻き ■20m防水 ■価格要お問い合わせ
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高級時計ブランドは限定モデルを発売しているが、そのほとんどは“世界限定”である。しかしオーデマ ピゲでは、特定の店舗のみに向けた、貴重な限定モデルを製作している。
それが“ジャパンブティック限定モデル”で、銀座、大阪、名古屋にある3つのオーデマ ピゲ ブティックと、YOSHIDA 東京本店で展開されている。なぜそんなことが可能なのか? もちろん世界的に見ても、日本が魅力的な時計市場であるということ、そしてメカニズムや仕上げに対して興味を示す審美眼のある時計愛好家が多いのもその理由だろう。
「ロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨン クロノグラフ オープンワーク」は、マッシブな多面体ケースの力強さと、精緻なメカニズムを見せるオープンワークムーブメントの組み合わせが特徴。そのジャパンブティック限定モデルは12時位置の香箱と6時位置のトゥールビヨンを支えるブリッジがゴールド製(通常モデルはブラック仕上げ)になっており、色気ある表現になっている。
こういったハイエンドモデルは、ちょっとしたこだわりが楽しい。海外の愛好家と差をつける限定モデルを楽しめるのは、とても幸せなことだ。
ロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨン クロノグラフ オープンワーク
■26612TI.OO.D002CA.01 ■44mm ■チタンケース ■ラバーストラップ ■自動巻き ■100m防水 ■ジャパンブティック限定25本
YOSHIDA 東京本店
東京都渋谷区幡ヶ谷2-13-5
<Googlemapはこちら>
営業時間:10:30~19:30
年中無休(年末年始を除く)
オーデマ ピゲ ブティック 大阪
大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-6-9
<Googlemapはこちら>
営業時間:10:00-19:30
年中無休(年末年始を除く)
ロングランの人気連載コラム。グレッシブが擁するベテランから気鋭のライターが、YOSHIDAが取り扱うタイムピースおよびブランドをご紹介します。時計の基本的な情報はもちろん、この連載ならではの様々な切り口で注目ブランドの魅力を解説します。パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ウブロなどの人気ブランドから新進気鋭まで名店YOSHIDAならではの審美眼について特集を展開します。
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