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YOSHIDAで体験する、高級時計への旅 ~第2回~

オーデマ ピゲ ブティック 大阪
1周年記念 CEOインタビュー

2018.10.26

インタビュー:名畑政治 / Interview:Masaharu Nabata
文:篠田哲生 / Text:Tetsuo Shinoda
写真:岡村昌宏(クロスオーバー)/ Photos:Masahiro Okamura(CROSSOVER)
編集:戸叶庸之 / Edit:Tsuneyuki Tokano

※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。

フランソワ-アンリ・ベナミアスから見た、
オーデマ ピゲ ブティック 大阪の躍進とは?

 オープン1周年を迎えた「オーデマ ピゲ ブティック 大阪」。既に多くの時計愛好家を惹きつける特別な場所となっているブティックの成功のカギはどこにあったのか?


 来日したスイス本社CEOフランソワ-アンリ・ベナミアス氏に、グレッシブ編集長・名畑政治がインタビューを行った。


  • AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ) オーデマ ピゲ ブティック 大阪
  • AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ) オーデマ ピゲ ブティック 大阪
  • AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ) オーデマ ピゲ ブティック 大阪
  • AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ) オーデマ ピゲ ブティック 大阪
  • AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ) オーデマ ピゲ ブティック 大阪
  • AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ) オーデマ ピゲ ブティック 大阪

フランソワ-アンリ・ベナミアス(以下:ベナミアス):日本市場はオーデマ ピゲの全売り上げの約10%を占めています。日本のユーザーは目利きが多く、高級時計のことをよく知っている。この市場で成功すれば、世界のどこでも成功できるでしょう。日本に来るのも好きです。普通に過ごしていてもディテールへのこだわりがあることがわかりますし、ブティックでユーザーと話すと、日本とスイスの同質性をそこかしこに感じることができます。


名畑政治(以下:名畑):ベナミアスさんが好きだという“和の雰囲気”は、この大阪のブティックにも取り入れられているのでしょうか?


ベナミアス:高級時計を販売する場所ですから、まずは高級感を大切にしています。オーデマ ピゲのブティックは世界中にありますから、まずは世界統一のデザインコンセプトがあります。そこにローカルの魅力を組み合わせていければいいですね。



グローバリズムとローカリズムが理想的に重なるブティック。その店づくりに対するこだわりは、上質な空間や圧倒的な商品力だけにとどまらない。



名畑:この大阪のブティックは、東京・幡ヶ谷の名店ヨシダとオーデマ ピゲのパートナーシップから生まれたと聞きましたが、それもブティックの成功を語る上で、大きな意味があったのでしょうか。


ベナミアス:オーデマ ピゲとヨシダとの協力関係は6年前に遡ります。彼らは時計への愛情が深く、それこそ命を捧げている。世界でも屈指のリテーラーですが、どれだけ売り上げを伸ばしても謙虚な気持ちを持っており、オーデマ ピゲに対してもリスペクトしてくれる。だからこそブランドとリテーラーという立場を超えたパートナーになれるのです。シンプルに言うと“ヨシダが好きになった”のです(笑)。オーデマ ピゲは今でも創業者ファミリーが経営に参加する、独立資本の稀有なマニュファクチュールです。ヨシダも創業98年を迎える歴史あるファミリー企業であり、伝統を受け継いでいる。どちらも歴史に敬意を払い、伝統を継承し、情熱をもって仕事をするという価値観を共有している。だからブティックが成功を収めたのでしょう。


名畑:2018年の新作も非常に魅力的でした。革新的なモデルが増え続けている理由について教えてください。


べナミアス:一言でいうと“才能あるコンセプター”がいるからですね。若いスタッフは常に最新の時計を作ろうとします。しかし熟練の時計師たちは「そんなものは無理だよ」と突き返す。オーデマ ピゲというのは革新性と伝統が常に戦っているブランドなのです。1972年に生まれた「ロイヤル オーク」も、そして25年前に生まれた「ロイヤル オーク オフショア」も、様々な戦いの中から生まれた。だからこそ“革新的”であるのです。


名畑:革新といえば、ここ数年で華やかなレディスウォッチが増えました。ここにはどのような戦略があるのですか?


ベナミアス:メンズとレディスの製品の割合は7:3。今後もこの割合を変える気はありません。というのも、男性であっても小振りなレディスモデルを購入しますし、女性がメンズモデルをつけることも増えました。これからの時代は、メンズ・レディスの境界は小さくなっていくと思います。好きな時計をフリーに選んで着ける時代がくるでしょう。


名畑:最後にオーデマ ピゲ愛好家へのメッセージをいただけますか。


べナミアス:これから5年間のうちに、皆さんをアッと驚かせる時計を、どんどん出すことをお約束します。


名畑:それは楽しみですね。



わずか一年という期間で名実ともに世界トップクラスの店舗へと成長した「オーデマ ピゲ ブティック 大阪」。大阪・心斎橋の地域社会との交流から紡がれる新たなストーリーに今後も注目したい。


  • Profile.
    フランソワ-アンリ・ベナミアス

    AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ) フランソワ-アンリ・ベナミアス氏

    1964年パリ出身。プロゴルファーとして活躍し、フランスツアーではランキング上位につけるほどの実力者だったが、引退後はラグジュアリービジネスの世界に転身。いくつかの有名ファッションブランドを経て、1994年から時計業界へ。2013年1月より現職。あえてスーツではなく、上質なカジュアルスタイルを好む。

  • Profile.
    名畑政治

    AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ) 名畑政治氏

    1959年、東京生まれ。80年代半ば、フリーライターとして取材活動を開始。90年代からはカメラ、時計、万年筆、ファッションなどを題材に、メンズ誌・情報誌で取材・執筆。著書は「オメガ・ブック」、「セイコー・ブック」、「ブライトリング・ブック」(いずれも徳間書店刊)、「カルティエ時計物語」(共著 小学館刊)など。2015年、Gressive編集長に就任。

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オーデマ ピゲ ブティック 大阪について

2017年2月1日、大阪・心斎橋の御堂筋沿いにオープン。オーデマ ピゲの関西圏では初の出店となるブティック。約148平米の売り場面積は世界的にも最大級の規模を誇り、品揃えの点でも群を抜いている。


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【 連載コラム 】

ロングランの人気連載コラム。グレッシブが擁するベテランから気鋭のライターが、YOSHIDAが取り扱うタイムピースおよびブランドをご紹介します。時計の基本的な情報はもちろん、この連載ならではの様々な切り口で注目ブランドの魅力を解説します。パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ウブロなどの人気ブランドから新進気鋭まで名店YOSHIDAならではの審美眼について特集を展開します。

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